ECサイトや店舗にオンライン決済を導入すると、加盟店となる事業者側にオンライン決済の手数料が発生します。手数料は決済手段や契約する決済代行会社によって幅があり、決済手数料以外にもかかる費用があるため、どのようなコストがかかっているのか把握しにくいと感じる事業者も少なくありません。
本記事では、オンライン決済の手数料の相場や決済手数料以外にかかる費用の内訳、手数料を抑える方法、決済代行会社を選ぶ際のポイントなどについて解説します。
<この記事でわかること>
- オンライン決済の手数料の仕組みと決済手数料以外にかかる費用項目
- 決済手数料の負担を抑えるための具体的な方法
- 決済代行会社を選ぶ際に確認すべきポイント
オンライン決済の手数料とは?
オンライン決済の手数料とは、消費者がクレジットカードや電子マネーなどで決済する際、事業者側が決済代行会社やカード会社に支払う費用のことです。
決済1件ごとに、決済金額に対する一定の割合(決済手数料率)で計算されるのが一般的ですが、決済手段によっては1件あたりの定額制となるケースもあります。決済手段や業種、事業者の月間売上高・取引件数によって変動するため、同じ決済手段でも契約先ごとに金額が異なる点には注意が必要です。
手数料は基本的に事業者側が負担しますが、コンビニ決済や後払い決済、銀行振込など一部の決済手段では、その手数料の一部または全部を購入者に負担してもらう(転嫁する)場合もあります。
▶︎あわせて読みたい:オンライン決済とは?代表的な7種の決済方法と導入メリットを解説
【決済手段別】オンライン決済の手数料における相場
決済手数料の相場は、決済手段によって大きく異なります。決済手段ごとの目安は以下のとおりです。
なお、手数料は決済代行会社・契約条件・業種・取扱高等により変動するため、実際の導入時は各社の見積もりで確認してください。
■オンライン決済の手数料の相場(決済手段別)
決済手段 | 手数料相場 | 特徴 |
クレジットカード決済 | 2~10%程度 | 最も利用されているオンライン決済手段。決済代行会社や取扱高によって変動 |
スマホ決済 | 3~7%程度 | PayPayや楽天ペイなどが代表的なサービス。若年層を中心に利用が拡大 |
ID決済 | 3~4%程度 | Amazon Payなどの会員情報を活用して決済する手段 |
キャリア決済 | 4~10%程度 | 決済金額を携帯電話料金と合算して支払う手段 |
電子マネー決済 | 2~4%程度 | スマートフォンやICカードを端末にかざして決済する手段 |
コンビニ決済 | 1件100~600円程度 | 代金を全国のコンビニで支払う手段 |
銀行振込・ネット銀行決済 | 1件あたり定額(数十~数百円) | 指定された銀行口座に送金して支払う手段 |
後払い決済 | 2.9~6%程度 | 商品を受け取った後に代金を支払う手段。代金未回収リスクを保証会社が引き受ける仕組みを選べるサービスもある |
決済手数料以外にかかる費用の内訳
オンライン決済の導入・運用には、決済手数料以外にも、初期費用や月額費用、トランザクション費用などが発生します。これらの費用を合算した「実質コスト」で比較しないと、導入後に想定外の経費が発生する可能性があります。主な費用は以下のとおりです。
■決済手数料以外の主な費用項目
費用項目 | 内容 | 相場 |
初期費用 | 決済システムの契約・導入にかかる費用 | 無料~数十万円程度 |
月額費用 | 決済システムの運用・サポートにかかる固定費 | 数千円~数万円程度 |
決済サービス利用料 | 一部決済手段で発生する追加利用料 | 決済金額の0.3~1%程度 |
トランザクション費用 | 決済処理1件ごとに発生するシステム処理手数料 | 1件数円~数十円程度 |
振込手数料 | 売上金を口座へ振り込む際の手数料 | 無料~数百円程度 |
取消処理手数料 | 決済の取消・返金時に発生する手数料 | 1件数円程度 |
初期費用
初期費用とは、決済システムを導入するための契約費用やアカウント開設費用のことです。相場は無料~数十万円程度で、決済代行会社や導入する決済手段の数によって変動します。
導入翌月以降は発生しない一時的な費用のため、契約前にまとめて確認しておきましょう。初期費用が高額なサービスほど、導入前の資金計画を慎重に立てる必要があります。特にスタートアップや個人事業主にとっては、初期費用の有無が導入のハードルになりやすいため、複数社の初期費用を比較した上で検討することが大切です。
月額費用
月額費用とは、決済システムの運用やサポートにかかる固定費用のことです。取引の有無にかかわらず毎月発生し、相場は数千~数万円程度です。
専任担当による個別サポートやカスタマイズを伴うサービスでは、月額費用が高めに設定される傾向がありますが、月額費用がかからなくてもセキュリティやサポートを標準で備えているサービスも数多くあります。
取引件数が少ない事業者にとっては、月額費用が固定費として負担に感じられる一方、取引件数が多い事業者の場合は決済手数料率が低めに設定されている場合もあります。契約前に、想定する取引量に見合ったプランかどうかを確認しましょう。
決済サービス利用料
決済サービス利用料とは、キャリア決済やコンビニ決済など、一部の決済手段で追加発生する費用のことです。相場は決済金額の0.3~1%程度で、決済手段ごとに発生の有無や料率が異なります。
導入したい決済手段に利用料が設定されているかを、事前に確認することが大切です。この費用は決済手数料とは別枠で発生するため、見積もり時に見落とされやすい項目のひとつでもあります。複数の決済手段を導入する場合は、手段ごとに発生する決済サービス利用料も含めて総コストを試算しておきましょう。
トランザクション費用
トランザクション費用とは、決済処理1件ごとに発生するシステム処理手数料のことです。相場は1件あたり数円~数十円程度で、決済金額の大小にかかわらず一定額が発生します。少額決済が多いビジネスモデルほど、取引件数の増加とともに負担が大きくなりやすい費用といえます。
特に単価の低い商品やサブスクリプションサービスなど、決済件数が多いビジネスモデルでは、トランザクション費用の有無や手数料率が総コストに与える影響を事前にシミュレーションしておくことが重要です。
振込手数料
振込手数料とは、決済代行会社から事業者の口座へ売上金を振り込む際に発生する手数料のことです。相場は無料~数百円程度で、振込回数や頻度によって金額が変わります。入金サイクルを短く設定するほど、振込手数料が発生しやすくなる点にも注意が必要です。
振込手数料が無料のサービスを選べば、入金のたびに発生するコストを抑えられます。資金繰りを重視して入金サイクルを短縮する場合は、振込手数料が別途加算されないかも確認しておきましょう。
取消処理手数料
取消処理手数料とは、返金や決済取消の際に発生する手数料のことです。相場は1件あたり数円程度と少額ですが、返品やキャンセルが多い業態では積み重なることでコストに影響する場合があります。
アパレルなど返品率が高い業種や、後払い決済のキャンセルが発生しやすいビジネスモデルでは、決済代行会社を比較する際に取消処理手数料も含めた実質コストを事前に確認しておくと安心です。
決済手数料には消費税がかかる
クレジットカード会社と事業者が直接契約する場合、決済手数料は「債権譲渡の対価」とされ、非課税となることが一般的です。一方、決済代行会社を介する場合は「仲介サービスへの対価」とみなされ、決済手数料に消費税が課税される点に注意が必要です。
契約形態によって課税・非課税の扱いが変わるため、見積もり時には消費税込みの金額かどうかも確認しておきましょう。
オンライン決済の手数料を抑える方法
決済手数料を抑えるには、料率だけでなく、総コストの見直しや契約先の比較が重要です。ここでは、具体的な5つの方法を紹介します。
決済代行会社を利用し、複数の決済手段を一本化する
決済サービス提供会社と個別に契約する場合、決済手段の数だけ審査・契約の手間が発生します。
例えば、クレジットカード決済とコンビニ決済、スマホ決済をそれぞれ別会社と契約すると、決済手段の数だけ審査書類の準備や管理画面の確認作業が発生し、事務負担が大きくなりがちです。決済代行会社を利用すれば一括で手続きでき、複数の決済手段の手数料や契約条件も横並びで比較しやすくなります。
特に、複数の決済手段を導入したい事業者ほど、決済代行会社を利用するメリットが大きくなります。契約窓口が一本化されることで、手数料や契約条件の比較・交渉がしやすくなり、結果的なコスト最適化につながるでしょう。
複数社から見積もりを取り、料率・料金体系を比較する
決済代行会社によって、手数料や料金体系は異なります。複数社から見積もりを取り、料率だけでなくトランザクション費用や振込手数料も含めた総額で比較することが重要です。
見積もりを依頼する際は、決済手数料率だけでなく初期費用、月額費用、トランザクション費用まで含めた条件を提示してもらいましょう。1社だけで判断せず、最低でも2~3社の見積もりを比較することで、自社にとって有利な条件を見極めやすくなります。
取引量に応じて手数料の引き下げを交渉する
取扱高が一定以上ある場合は、決済代行会社に手数料の引き下げを交渉できるケースがあります。特に初期費用や月額費用が発生する料金体系のサービスでは、取引規模や事業内容に応じた個別交渉に応じてもらいやすい傾向があります。
交渉の際は、現在の取引実績や今後の売上見込みを具体的な数値で示すと、決済代行会社側も条件を検討しやすくなるでしょう。ただし、決済手数料のみが発生する従量課金制のサービスでは、料率が一律に設定されているケースが多く、個別交渉に応じてもらえない場合もあります。
手数料の低い決済手段を用意・誘導する
電子マネーなど手数料が低めの決済手段を導入することで、全体の手数料負担を抑えられる場合があります。ただし、決済手段を絞りすぎると消費者のニーズに応えられない可能性もあるため、複数手段の導入とのバランスを考えなくてはなりません。手数料の低さだけを優先せず、自社の顧客層がよく使う決済手段を見極めた上で誘導するようにしましょう。
自社の取引規模に合った料金体系を選ぶ
オンライン決済の手数料を抑えるには、自社の取引規模に合った料金体系を選ぶことも大切です。取引件数が少ない場合は「決済手数料のみ」、取引量が多い場合は「初期費用・月額費用+低い決済手数料」といった方法であれば、手数料を抑えやすくなるでしょう。
例えば、月間売上100万円(200件)のケースで試算すると、固定費型は「月額固定費5,000円+決済手数料3.0%+トランザクション費10円×200件」で3万7,000円、KOMOJUなどの完全成果報酬型は決済手数料3.25%(クレジットカードの場合)のみで合計3万2,500円です。
両者のコストが逆転するのは月商1,000万円前後の水準で、創業期~月商1,000万円規模は、固定費ゼロの料金体系を選ぶ方が実質コストを抑えやすいといえます。
■料金体系比較シミュレーション(月間売上100万円、200件の場合)
固定費型 | 完全成果報酬型(KOMOJUなど) | |
月額固定費 | 5,000円 | 0円 |
決済手数料 | 30,000円(3.0%) | 32,500円(3.25%、クレジットカードの場合) |
トランザクション費 | 2,000円(10円×200件) | ― |
合計 | 37,000円 | 32,500円 |
決済代行会社を選ぶ際のポイント
決済代行会社によって、手数料だけでなく対応する決済手段やセキュリティ体制、入金サイクルなどの条件は大きく異なります。手数料の安さのみで選んでしまうと、運用に支障が出てしまうかもしれません。ここでは、決済代行会社を選ぶ際に確認しておきたい5つのポイントを紹介します。
実質コストで比較する
決済代行会社を選ぶ際には、手数料の料率だけでなく、トランザクション費用や振込手数料を含めた実質コストで比較しましょう。表面上の決済手数料率が低くても、他の費用項目が積み重なることで、実質コストが高くなるケースもあります。
見積もり段階で、決済手数料率だけでなくトランザクション費用や振込手数料が含まれているかどうかを確認してください。契約前にすべての費用項目を洗い出し、想定する取引件数や売上規模で試算して比較することが大切です。
自社に適した決済手段・機能があるか確認する
自社のビジネスモデル(BtoC・BtoB、サブスクリプションの有無など)に適した決済手段や機能を提供しているかも、決済代行会社を選ぶ際に確認したいポイントです。
例えば、サブスクリプション型のビジネスであれば継続課金機能の有無が重要になります。BtoB取引が中心であれば請求書払いへの対応可否も確認しておかなければなりません。必要な機能が標準で備わっているかを契約前にリストアップし、オプション扱いになっている場合は、追加費用の有無も併せて確認しておくと安心です。
利用したい決済手段やECカートシステムに対応しているか確認する
対応する決済手段の豊富さに加え、利用したいECカートシステムに対応しているかも確認しましょう。
Shopifyなど主要なECカートシステムとの連携実績があるかも確認しておきたいポイントです。連携できるカートシステムが限られていると、追加のシステム開発が必要になり、導入コストや導入期間が想定以上にかかる可能性があります。
すでに運用しているECカートシステムがある場合は、乗り換え前に公式の連携実績や導入事例を確認しておくと、想定外の開発コストを避けやすくなります。
▶︎あわせて読みたい:Shopifyとは?機能や最新の料金プランと手数料、メリットについて解説
セキュリティ体制が整備されているか
決済代行会社を選ぶ際には、PCI DSS(クレジットカード業界における情報セキュリティの国際基準)への準拠や不正検知機能などのセキュリティ体制、導入実績を確認しましょう。
決済情報を扱うサービスでは、セキュリティ面の信頼性は特に重視する必要があります。万が一決済情報が漏洩すると、事業者としての社会的信用を失いかねません。
▶︎あわせて読みたい:PCI DSSとは?準拠のメリットや認証取得の方法をわかりやすく解説
入金サイクルが資金繰りに見合うか
入金サイクルが自社の資金繰りに合っているかも、導入前に確認することが大切です。入金サイクルを短縮できるサービスもありますが、その分手数料が上乗せされる場合もあります。
入金サイクルは決済代行会社によって異なりますが、月末締め翌月末払いが一般的です。週次や月2回など、より短いサイクルで入金できるサービスもあるため、自社の資金繰りの状況も確認して選択するといいでしょう。入金サイクルを選べるサービスであれば、事業の成長段階に応じて後から見直すことも可能です。
KOMOJUなら決済代行の手数料コストを抑えやすい
決済代行サービスを選ぶ上で、手数料を含めた総コストを抑えられるかは重要な判断軸のひとつです。決済代行サービス「KOMOJU」の特徴を紹介します。
初期費用・月額費用ゼロで、スモールスタートに最適
KOMOJUは初期費用・月額費用が完全無料のため、導入時のコスト負担がありません。スタートアップや副業・個人事業主であっても、売上が発生したときだけ手数料を支払えばよいため、リスクを抑えて決済機能を導入できます。
既存の決済代行サービスから乗り換える場合にも、固定費の増加や契約の縛りを心配せずに導入を検討できる点もメリットです。売上規模にかかわらず、必要なタイミングで気軽に決済機能を導入できる点が特徴です。
最短即日審査・60以上の決済手段を一括導入
KOMOJUは無料アカウント登録から最短即日で審査が完了し、クレジットカード決済のほかコンビニ決済、スマホ決済、後払い決済など、60以上の決済手段を1つの契約で導入可能です。
Shopifyなど主要ECカートプラグインにも対応しており、技術的な連携コストを抑えられます。エンタープライズ企業向けには、取引規模の大きさに応じた個別相談にも対応しており、事業フェーズを問わず幅広い事業者が導入しやすい体制が整っています。
オンライン決済の手数料の内訳を理解し、自社に合う決済代行を選ぼう
オンライン決済の手数料は決済手段によって異なり、決済手数料以外にも初期費用、月額費用、トランザクション費用など複数の費用項目があります。料率だけでなく実質コストで比較し、自社のビジネスモデル・取引規模に合った料金体系の決済代行会社を選ぶことが、手数料を抑える近道です。
KOMOJUは初期費用・月額費用無料、決済手数料のみのシンプルな料金体系で、最短即日審査で導入できます。まずは無料アカウントの登録から始めてみましょう。
オンライン決済の手数料に関するよくある質問
オンライン決済の手数料に関して寄せられることが多い質問について、Q&A形式で解説します。導入検討の際の参考にしてください。
Q1. オンライン決済の手数料は誰が負担する?
A. オンライン決済の手数料は、基本的には加盟店(事業者)側が決済代行会社やカード会社に支払います。ただし、コンビニ決済や後払い決済、銀行振込などの一部の決済手段では、その手数料の一部または全部を購入者に負担してもらう「転嫁」を選べる場合もあります。
Q2. 決済手数料に消費税はかかる?
A. 決済代行会社を介する場合は、仲介サービスへの対価とみなされ、オンライン決済の手数料に消費税が課税されるのが一般的です。契約形態によって扱いが異なるため、契約前に決済代行会社へ確認しましょう。特に初めて決済代行サービスを利用する場合は、見積もりに提示された金額が税込みか税別かを併せて確認しておくと、想定外の負担を防げます。
Q3. オンライン決済の手数料は導入後に見直せる?
A. 取扱高が一定以上に増えた場合など、契約後に決済代行会社へオンライン決済の手数料の引き下げを交渉できるケースがあります。契約内容によって条件は異なるため、定期的に他社の料金体系と比較検討することもおすすめです。手数料の見直しを打診する際は、直近の取引実績や売上の伸びを具体的な数値で示すと、交渉がスムーズに進みやすくなります。





















