ポストペイ型電子マネーとは?基本的な仕組みからクレジットカードとの違いまでわかりやすく解説

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最終更新日:2023 年 04 月 10 日

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現金やクレジットカードを使わずに店舗での決済をする機会が増えてきています。店舗によっては電子マネー決済に対応していなくて、利用者が離れてしまう例も出てきているようです。そんなときに店舗での導入を検討したいのが、ポストペイ型電子マネーです。ポストペイ型電子マネーと言うと、聞き慣れないかもしれませんが、皆さまが普段見かける決済方法も区分としてはポストペイ型電子マネーだったりします。

そこで今回は、ポストペイ型電子マネーの特徴と、利用者のメリット・デメリット、店舗の導入メリット、代表的なポストペイ型電子マネーをご紹介します。また、ポストペイ型電子マネーの導入方法や導入時に気をつけておきたいポイントも解説しますので、導入時の参考にしてください。

ポストペイ型電子マネーとは?

ポストペイ型電子マネーとは、事前チャージ(入金)が不要で、後払いができる支払い方法です。つまり、使った分だけあとから支払います。

ポストペイ型の支払い元は、クレジットカードや口座引き落とし、携帯電話料金などから選ぶことができます。クレジットカードを支払い元にする場合、ポストペイ型電子マネーのことを「クレジットカード系電子マネー」と呼ぶ場合もあります。

プリペイド型電子マネーとの違いは?

ポストペイ型電子マネーとプリペイド型電子マネーの違いは、事前チャージか後払いか、という点にあり、支払い可能な金額が異なります。

プリペイド型電子マネーは、事前にチャージした金額しか使うことができない支払い方法です。最初に入金した金額を使い切るタイプと、何度でもチャージできるタイプがあります。

一方でポストペイ型電子マネーは、事前チャージが不要で、使った分だけ後で支払います。

つまり、支払い方法や支払い可能金額に違いが生まれるのです。

クレジットカードとの違いは?

クレジットカード決済との違いが気になった方もいるでしょう。ポストペイ型電子マネーとクレジットカードとの違いは、決済方法にあります。

クレジットカード決済の場合、必ずクレジットカードを店舗に手渡し、少額決済を除いて暗証番号の入力やサインが求められます。

一方でポストペイ型電子マネーは、「カードタイプ」と「スマホタイプ」の2種類があり、スマホタイプの場合はカードを持ち歩くことなくスマホをかざすことで支払いができます。

つまり、支払い時の手間やカード持ち運びの有無に違いがあるのです。

ポストペイ型電子マネーの仕組み

先ほどポストペイ型電子マネーには、「カードタイプ」と「スマホタイプ」の2種類あるとご紹介しました。なお、カードタイプは非接触型の電子決済です。ここでは、それぞれのポストペイ型電子マネーの支払いの仕組みを見てみましょう。

非接触型カードタイプは、カード内部にICチップとアンテナが内蔵されており、磁気を発生させるカード端末機の読み取り部分にカードをかざすと、無線通信でデータがやり取りされ支払いされます。

スマホタイプのポストペイ型電子マネーでは、スマホにダウンロードしたアプリのバーコードを、カードリーダーで読み取ることで支払いできます。Apple PayやGoogle Payなどのおサイフケータイに対応したスマホであれば、カードリーダーにスマホをかざすことで決済できます。

利用者側のポストペイ型電子マネーのメリット

ポストペイ型電子マネーを導入すると、利用するお客様にとって以下のようなメリットがあります。

メリット1 チャージの手間がかからない

ポストペイ型電子マネーの場合、事前にチャージをする必要がないので、手間がかかりません。使った分だけ支払う仕組みだからこそ、レジでチャージ金額が足りなくて慌てることもありません。

メリット2 スピーディーに決済できる

現金やクレジットカードよりもスピーディーに決済ができるようになります。クレジットカード決済のように暗証番号やサインを求められることもありません。

メリット3 盗難・紛失の際に補償を受けられる

カードタイプのポストペイ型電子マネーの場合、万が一の盗難や紛失の際にも、クレジットカードと同じように、盗難補償や紛失補償を受けられます。

また、スマホタイプのポストペイ型電子マネーの場合、スマホを紛失したときには、登録したクレジットカード会社に連絡して、盗難補償や紛失補償を受けることができます。

利用者側のポストペイ型電子マネーのデメリット

一方で、ポストペイ型電子マネーを導入すると、どのようなデメリットがあるのでしょうか?安心かつ便利に使えるからこそ、利用者が注意しておきたい点があります。

デメリット1 使いすぎてしまう恐れがある

使った分だけあとから支払う決済方法だからこそ、残高を気にせず使うことができ、使いすぎてしまう恐れがあります。使いすぎが心配な場合は、定期的に支払履歴を確認したり、事前に一ヶ月の予算を決めておいたりすると良いでしょう。

デメリット2 返金処理が複雑になる

ポストペイ型電子マネーの場合、購入した商品を返品すると、クレジットカードと同じ手続きで返金処理をする必要があります。返金までのステップが複雑になる上に、返金されるまでに時間がかかる場合もあります。

デメリット3 クレジットカード発行に時間を要する場合も

クレジットカードを支払い元とするほとんどのポストペイ型電子マネーでは、クレジットカードが手元にないと決済できません。申し込み後すぐに利用できず、クレジットカードの到着を待つ必要があります。

ただ、カード会社によっては、クレジットカードの申し込みから最短20分でポストペイ型電子マネーを利用できるところもあります。

店舗側のポストペイ型電子マネー導入のメリット

利用者側のメリット・デメリットを押さえられたところで、店舗側のポストペイ型電子マネーを導入メリットを見てみましょう。

レジ業務の効率化が見込める

現金やクレジットカードの利用減少により、レジ業務の高速化・効率化を見込めます。現金であれば受け取ってお釣りを渡すなど、実は積もり積もると膨大な時間がかかっています。クレジットカードであれば、サインや暗証番号の入力でさらに手間がかかります。

ポストペイ型電子マネーであれば、スマホやカードを決済端末にかざすだけで決済が完了するので、数秒で支払いが済みます。結果的に利用者のストレスも最小限におさえられます。

売上拡大につながる

現金のみ対応の店舗よりも、決済方法が豊富な店舗の売上が拡大することは想像に容易いでしょう。最近は新型コロナ感染症拡大の影響で、現金のみの取り扱い店舗での買い物に躊躇する人もいます。

ポストペイ型電子マネーに対応していれば、利用者の幅が広がるため売上拡大につながります。

現金管理によるミスが軽減する

現金で支払いをしていると受け取り金額やお釣りの確認などでミスが発生しがちですが、電子マネーであればミスを圧倒的に減らせます。

閉店後の締め作業も、ポストペイ型をはじめとした電子マネーでは、データを集計して簡単に確認することができます。現金支払いの割合が下がると、現金管理によるリスクやミスは軽減されるでしょう。

ポストペイ型電子マネー導入の注意点

ポストペイ型電子マネーの導入における注意点をご紹介します。店舗側のデメリットになりかねない点もあるので、導入前に理解しておくことが大切です。

導入にかかる期間

電子マネーの導入にかかる期間は各社異なりますが、一般的には1ヶ月半から2ヶ月ほどです。既存店舗であれば切り替えに時間がかかるだけで大きな問題はないかもしれませんが、新規店舗のオープンに合わせて導入する場合、どのくらいの期間で導入できるのかを確認しておくことが大切です。

また、決済端末をレンタルして導入する場合も、審査などで時間がかかることがあるので注意が必要です。導入スピードを重視するのであれば、決済端末を購入することをおすすめします。

支払いから入金までの日数

電子マネーで決済をされてから入金までの日数も、決済代行サービスによって異なります。クレジット決済であれば月1回の入金に対し、モバイル決済は週1回の入金が可能のケースもあります。

入金回数が増えるとその分の振込手数料がかかるというデメリットもあるので、まとめての入金が可能かどうか等を確かめてから、決済代行会社との契約、決済端末の導入を決めたほうが良いでしょう。

代表的なポストペイ型電子マネー

では、代表的なポストペイ型電子マネーをご紹介します。

iD

iDは、全国96.5万台以上導入されている電子マネーです。ポストペイ型以外にも、プリペイド型、デビット型にも対応。コンビニやレストラン、買い物やタクシーの支払いなど、利用可能な範囲が広がってきています。

「iD」ロゴがある店舗で「iDで支払います」と伝え、カードやスマホを「タントン♪」という音が鳴るまでかざします。支払いによってポイントも貯まります。万が一の場合に備えて、ICカードロック機能を事前に設定しておけば、不正利用を防止できます。スマホの機種によっては遠隔操作でのロックも可能です。

PiTaPa

PiTaPaは、関西を中心に広がるカードタイプのポストペイ型電子マネーです。カード1枚で、電車やバス、買い物などの支払いに使うことができます。PiTaPa機能のみのシンプルなカードや、クレジットカードとPiTaPa機能がセットになったカードから選んで使えます。

PiTaPaショッピングは、全国相互利用サービスの対象外で、使えるお店が限られているので利用前には注意が必要です。詳しい利用可能エリアは、PiTaPaの公式サイトをご確認ください。

QUICPay

QUICPayは、全国133万ヵ所以上で利用可能なポストペイ型電子マネーです。スマホやカードを決済端末にかざすだけで支払いが完了します。コンビニやレストラン、タクシーなどで利用可能です。

175社以上のクレジットカード・デビットカード・プリペイドカードに対応しています。カード情報をスマホに登録すれば、普段の決済でカードの出し入れが不要になります。生体認証が使える端末であれば、第三者の不正利用を未然に防げます。

ポストペイ型電子マネーの導入方法

ポストペイ型電子マネーを導入するには、ポストペイ型電子マネーを提供する決済機関と直接契約するか、決済代行サービスと契約するか、の2パターンがあります。

複数のポストペイ型電子マネーに対応できるように準備するのであれば、既存システムの改修や各電子マネー決済機関との調整が煩雑になるので、決済代行会社(サービス)を利用して導入することをおすすめします。

決済代行会社は、店舗側と電子マネーを提供する決済機関との間に立って、契約手続きや決済処理、入金処理を行います。店舗側にとっては、導入や運用のコストを抑えられるのです。

決済代行会社との契約ができたら、決済端末を導入します。様々な電子マネーやクレジットカード決済に対応したものや、ある電子マネー決済に特化したものもあります。導入費用と相談しながら、どの電子マネー決済端末にするかを決めてください。

ポストペイ型電子マネー導入のポイント

では、ポストペイ型電子マネーの導入のポイントをご紹介します。電子マネー決済を導入するには、情報を読み取る決済端末が必要です。

先ほどご紹介した決済代行会社の中には決済端末もあわせて提供している会社もありますが、端末によっては一部の電子マネー決済に対応していないことがあります。

今回はポストペイ型電子マネーの導入に絞ってご説明していますが、プリペイド型電子マネーやクレジットカード決済にも対応した決済端末を導入することで店舗での決済手段が増え、お客様の増加や業務スピードの向上が期待できます。

どのような決済方法に対応した決済端末を導入するのか、この選択が店舗の売上や業務効率に関わるので重要なポイントです。

まとめ|ポストペイ型電子マネーで店舗の売上拡大を目指そう

今回はポストペイ型電子マネーの特徴と、利用者のメリット・デメリット、店舗の導入メリット、代表的なポストペイ型電子マネーのご紹介をしました。また、ポストペイ型電子マネーの導入方法や導入時に気をつけておきたいポイントも解説しました。

店舗にポストペイ型電子マネーの導入を検討しているのであれば、他の電子マネーにも対応した決済端末を選ぶこともポイントです。他の記事も参考に、選んでみてはいかがでしょうか?

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