
株式会社生活の木とは
「自然」「健康」「楽しさ」をテーマにハーブやアロマなど自然の恵みを活用してウェルネス・ウェルビーイングなライフスタイルを提案している日本初のライフスタイルカンパニー。
自社で植物素材の輸入・調達、加工・製造を行うメーカーであり、全国約100の直営店、カルチャースクールなどを運営する他、OEM、香りのコンサルティングなどB2B事業も展開。
今回は、店舗およびECサイトでハーブやアロマ製品、各種講座などを提供している「生活の木」のマーケティング本部 デピュティゼネラルマネージャー・中村佳央氏に、KOMOJU導入前の課題や導入の経緯、導入後のECサイトにおけるコンバージョン率や売上の変化、そして今後の展望についてお話を伺いました。
決済方法の課題がビジネス成長の壁に
生活の木のメイン顧客層は40〜60代であるため、「ECサイトでクレジットカード情報を入力するのは不安」という声が多く寄せられており、決済方法の多様化が求められていました。
2024年のECサイトのリニューアル前は、代金引換が全体売上の約35%を占めていましたが、受け取り拒否による返品が発生する課題もありました。

また、リニューアル前のサイトでは、決済方法ごとに異なる入金スケジュールで入金されたことから消込作業が煩雑だったため、経理部門には多くの手作業が発生していました。
クレジットカードや代金引換以外の決済方法を増やしたかったのですが、以前はフルスクラッチのサイトに決済方法を追加し、基幹システムに連携する度に数百万円の費用が発生するということから実行まで至りませんでした。
決済周り以外にも、顧客データの管理などの課題を背景に、2024年にECサイトをShopifyへ移行し、全面リニューアルを行いました。様々な課題は改善されたものの、新しいサイトということもあり、ECサイトのコンバージョン率が一時的に0.75%に低下しました。
メルマガ配信やサイトの修正などを繰り返し、コンバージョン率は0.98%まで徐々に回復しましたが、カート離脱が目立ち、更なる改善の為に決済方法を増加することを決意しました。

KOMOJU導入の決め手:料金体系と導入のしやすさ

柔軟な対応でスムーズにKOMOJUを導入
導入時には、KOMOJUのサポートチームによる細やかなケアをしていただき、不安や課題は全くなかったです。
導入プロセスについては、問い合わせから審査も問題なくスムーズに進行しました。
唯一苦労した点は基幹システムとのシステム連携の部分でしたが、KOMOJUの手厚いサポートでスムーズに導入が完了しました。

導入直後にコンバージョン率も売上も向上、業務負荷も大幅軽減
KOMOJU導入の成果ははっきりと表れました。
- コンバージョン率は導入直前の0.98%から1.14%へ向上
- KOMOJU経由でQRコード決済を導入後、前年同月対比で約133%売上が増加
- QRコード決済の導入により、非クレジットカード層の取り込みに成功
KOMOJUを利用してQRコード決済を導入しない理由はないと思います。
お問い合わせ対応の中で決済方法についてご意見を伺った際、中高年層のお客様からは「クレジットカードは不正利用が心配だが、携帯決済であればその場で完結し、後から請求されることがないので安心できる」といった声を多くいただきました。
このことから、QRコード決済を導入していなかった点が、コンバージョン率の低下につながっていた可能性があることに気づきました。
クレジットカードを持たない若年層や、カード決済に不安を抱える中高年層に向けた決済方法として、QRコード決済は今や必須です。
特に近年は不正利用の増加により、3Dセキュアの認証の義務化により離脱するケースも増えています。
QRコード決済なら、こうした障壁を取り除き、スムーズな購入体験を提供可能になることからチェックアウト離脱を防止しコンバージョン率の改善につながっています。
さらに、運用側のKOMOJU導入後のメリットは、
- かつては決済システムの連携に数百万円単位のコストが必要でしたが、KOMOJU導入費用はゼロと、
- 経理部では、決済方法の連携数にかかわらず売上金の入金が一括で行われるため消込作業の問題は一切なくなり業務効率化につながりました。

今後の展望:「越境EC」と「講座ビジネス」の強化へ
すでに生活の木・原宿表参道店の売上の約3割はインバウンド需要によるものです。特に台湾・香港・シンガポールからのお客様が多く、店舗で購入された後に、母国でECサイトを通じて再度ご購入いただくケースが目立ちます。そのため、今後はシンガポールをはじめ、マレーシアや台湾など、海外市場への展開をさらに強化していく方針です。
日本でQRコード決済を提供することによりコンバージョン率と売上を向上した実績を基に、各国のお客様の決済ニーズに対応できるよう、海外のローカル決済方法の導入も進めていきたいと考えています。
また、商品販売に加え、「講座」の強化も重要な柱です。リアルとオンラインを融合させたワークショップやセミナーを拡充し、モノだけでなく「体験」も提供することで、コミュニティの育成を目指しています。
KOMOJUの魅力は、とにかく面倒な手続きがないことです。事務作業が極力少なくなり、基本的に管理画面でやりたいことは一通りできます。また、マニュアルも充実しているので、どうすればいいのかわからない時にマニュアルを見れば答えが見つかります。
もうひとつの魅力で言いますと、お客様から変な画面に飛ばされたなどのクレームがないことですね。実は他社の後払い決済を導入していたときは、怪しいサイトではないかというクレームが入ったことがあるんですよね。そういう過去があったので、新しい決済方法を選ぶときには、お客様にどのような画面を見せているのかや、お客様がどのようなステップで何をすればいいのかをしっかり説明できているということが、新しい決済代行サービスを導入するときの判断基準になっています。
サードプレイスをずっと作りたいと考えています。RAYWOODの製品を体験でき、私たちが思っている「楽しい」がよりお客様に伝わる場所を作りたいですね。そのような時でも、上から目線で遊び方を教えるのではなく、こういった視点でやると面白いという可能性を見せられる体験型の施設を作りたいです。
極端な話を申し上げますと、私たちの製品を必ずしも使う必要はなくて、皆さんが自分の好きなことに集中できる、趣味と向き合う時間を楽しめる施設があったらとは思いますね。