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ECサイトでのAI活用方法とは? メリット・事例を解説

EC AI
最終更新日:2025 年 10 月 01 日

目次

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ECサイトを運営していると、商品登録や在庫管理、顧客対応など日々の業務に追われ、なかなか売上向上のための施策に時間を割けられないことも多いものです。そこで、解決手段としてAIを活用する事例が増えています。AIツールを使えば、専門知識がなくても業務を効率化しながら売上アップのヒントを得られます。

本記事では、ECサイトにおけるAI活用のメリットから具体的な活用方法、注意点、事例までを分かりやすく解説します。ECサイト運営の際の参考にしてください。

AI(人工知能)とは

AI(Artificial Intelligence)とは、人間のように考えることができる人工知能のことです。ITツールなどの機械と組み合わせて活用されます。大量のデータからパターンや傾向を読み取ることで、通常は人間が行う学習や推論、判断が、機械でも可能になることが特徴です。

以下はAIの例です。

  • 音声アシスタント
  • 指紋認証や顔認証
  • 自動翻訳
  • 文章や画像の自動生成
  • 商品のカテゴライズ
  • 商品の需要や健康リスクなどの予測

 

AIは大きく「汎用型AI」と「特化型AI」に分類されます。

  • 汎用型AI:複数の分野や課題に横断的に対応できる柔軟性を持つAI
  • 特化型AI:特定の目的や領域に絞って高い精度で機能するAI

 

汎用型AIは、現時点で完全なものは存在しませんが、ChatGPTのような大規模言語モデルは文章生成や質問応答など幅広い用途で利用されています。一方で特化型AIは、デザイン作成やコピーライティング、需要予測、不正検知などが代表例で、KOMOJUが提供する不正検知システムもこれに該当します。

こうしたAIは、EC分野でも業務効率化や売上向上の手段として活用が進んでいます。例えば商品レコメンドや在庫管理、顧客対応に特化したAIツールなどがあります。AIツールを利用すれば、専門のAIエンジニアがいなくても短期間で効果的な仕組みを構築できます。

ECサイトでAIを活用するメリット

AI活用で解決できるECサイト運営の課題とメリット

ECサイトの運営において、日々のルーティン作業や在庫管理、顧客対応といった負担は、売上成長を妨げる要因になりがちです。AIによって業務の自動化と精度向上が可能になり、コスト削減と売上向上の両立が実現できます。ここでは、ECサイト運営の課題とAIによるメリット・効果を解説します。

業務の効率化と運営コスト削減を両立

ECサイト運営では、商品登録や価格更新、顧客対応、在庫管理などのルーティン業務が膨大に発生します。これらは直接売上を生む業務ではないにもかかわらず、多くの人員や時間を必要とします。

AIはこれらの反復作業を自動化し、人的リソースを販促企画や顧客戦略といった業務に集中させることが可能です。その結果、作業時間の短縮と人件費の削減を同時に実現し、少人数体制でも高品質なサイト運営が維持できます。

AIによる需要予測で在庫の最適化

需要予測が外れると、品切れで販売機会を逃したり、過剰在庫で保管コストが膨らむといった損失が発生します。特に季節商品や流行の変化が早い商材では、在庫リスクは経営を圧迫しかねません。

AIを活用すれば、販売履歴や季節要因、キャンペーン情報などを分析し、人手では分からない複雑な因果関係を読み解き、需要を高精度に予測できます。

Amazon Forecastの需要予測により大幅にコストを削減した事例もあります。AWS公式ブログより

顧客体験のパーソナライズ

顧客ニーズの多様化により、同じ商品提案を全顧客に行っても効果がない場合もあります。顧客が自分向けであると感じられるアプローチが必要です。AIは顧客一人ひとりの購買履歴や閲覧行動に基づき、レコメンドやコンテンツを最適化します。ECサイトでのパーソナライズにより、コンバージョン率が26%向上し、平均注文額も11%増加したというデータもあります。(参照:Big Sur AI「36 E-Commerce AI Statistics」)

AIを活用すべきECサイト事業者の特徴

AIを取り入れることで成果が出やすいECサイト事業者のパターンを3つ紹介します。

大量の商品データや顧客データを保有している

取扱商品が多く、顧客データも長期間蓄積しているEC事業者は、手作業での分析や販促施策の最適化に膨大な時間と労力がかかります。AIはこれらのデータをルールに沿って高速かつ正確に処理します。、需要予測やレコメンド、価格調整に活用可能です。データが豊富なほど精度が高まるため、商品や顧客などのデータ量が多い事業者にはAIの活用がおすすめです。予測の信頼性が高まり、売上向上と在庫最適化を同時に実現できます。

人的リソースが限られている

小規模〜中小規模のEC事業者では、運営・販売促進や ・顧客対応など複数の業務を少人数で兼務するケースが多く、業務負担が大きくなりがちです。AIを活用すれば、在庫管理や商品説明文の作成、問い合わせ対応などの一部定型業務を自動化でき、限られた人員でも戦略的な業務に集中できます。結果として、人的コストの抑制と業務品質の維持が両立しやすくなります。

多店舗・多チャンネル展開を行っている

自社ECサイトに加え、モールやSNS、実店舗など複数チャネルで販売している場合、在庫管理や価格調整、販促の最適化は複雑になります。AIは販売データをチャネル横断で分析し、在庫配分や販促施策を自動で最適化できます。これにより、チャネル間での機会損失や在庫過多を防ぎ、全体の収益最大化につなげられます。

ECサイト構築フェーズにおけるAIの活用方法

ECサイト構築フェーズにおけるAIの活用方法

ECサイト立ち上げ段階での戦略設計は、その後の売上や集客力に直結します。AIを使えば、市場分析から商品戦略、価格設定までを短期間かつ高精度で行えます。

市場分析と競合調査

新規参入では「どこを狙うか」の判断が成否を分けます。AIは検索トレンド、SNSの投稿内容、業界レポート、口コミなどを自動で収集・分析し、需要が見込める市場や伸びている顧客層を可視化します。季節ごとの需要変動や競合の価格戦略も把握できるため、集客の見込みが低い市場への参入リスクを避け、確度の高い戦略を立てられます。

商品選定と価格設定の最適化

売れる商品と適正価格を決めることは、立ち上げ初期の売上確保に直結します。AIを活用すれば、過去の販売データや季節要因、競合ECの価格設定、顧客の購買傾向を分析して、利益率の高い商品と価格帯を導き出せます。特定の価格帯で購入が集中している商品を特定し、在庫や販売計画に反映させることで、過剰在庫や値下げリスクを減らせます。

ECサイト運用フェーズにおけるAIの活用方法

ECサイト運営段階では、集客・販売促進・在庫管理・顧客対応・セキュリティ対策など複数の業務を同時並行で行う必要があります。AIを活用すれば、これらの業務を自動化・最適化し、限られた人員でも効率的かつ成果の出やすい運営体制を構築できます。

商品説明文の生成

品数が多いと、商品の説明文の作成に手間がかかります。AIを活用すれば、商品画像や特徴を入力するだけで文章を生成することができます。過去の説明文を学習させて精度を上げたり、トーンや文字数の設定、SEOに有効なキーワードを含めたりすることも可能です。検索上位を狙える説明文のベースが短時間で作成できるため、制作工数を大幅に削減できます。

商品レコメンド

AIは顧客の閲覧履歴や購入履歴から好みや購買傾向を分析し、関心度が高いと推測される商品を自動で提示します。顧客の行動パターンを学習することで、レコメンドのロジックを自動変換させながらその都度最適なレコメンドができるのが特徴です。また、ある商品ページを見た顧客に関連商品を表示するクロスセルや、同ジャンルの高価格商品を紹介するアップセルなども可能です。これにより、客単価の向上や追加購入の促進が期待できます。

プロモーションのパーソナライズ

サイト訪問者の属性や過去の行動履歴に基づき、一人ひとりに合わせて最適なバナーやコンテンツを表示したり、メールマガジンの内容を自動的に変えたりすることで、プロモーションに活かすことができます。在庫状況や価格設定の機能などと組み合わせて、セールのタイミングも分析可能です。ECサイトでの滞在時間の延長や購入率の向上につながります。

在庫の最適化

AIは商品を追跡することもできるため、在庫がどのくらいあるか把握するのに役立ちます。また、販売履歴や季節要因などを分析し、今後の需要を予測することもできます。過剰在庫防止により保管コストを抑え、品切れ防止にもなるため販売機会を逃しません。

購買データ・SNSなどからの顧客ニーズ調査

購入履歴だけでなく、SNSやレビューに書き込まれたテキストも解析し、顧客が求めている機能やデザイン、改善要望を抽出します。収集した顧客ニーズを商品企画やマーケティングメッセージの改善に活かし、顧客満足度とリピート率を向上させられます。

カスタマーサポート・問い合わせ対応の効率化

AIは問い合わせ対応を自動化・最適化し、サポート体制の負担を軽減します。24時間365日稼働可能なチャットボットで即時回答したり、問い合わせ内容を自動で分類して担当者に振り分けたりすることで、対応時間の短縮になり顧客満足度の向上が実現できます。FAQの自動生成も可能なため、最新情報にすぐに更新できることもメリットです。

不正検知システム

ECサイトの運営者にとって、不正決済やなりすまし被害は顧客の信頼を損なう大きなリスクです。AIを活用した不正検知システムは、普段とは異なる顧客の行動を注意要因として事業者に知らせ、クレジットカードの不正利用を防ぎます。

KOMOJUの不正検知システムは、AI技術を活用して顧客のIPアドレスや決済方法など複数のパラメータを分析し、不正利用の兆候をリアルタイムで検出します。

ECサイトでのAI活用の注意点

AIはECサイト運営の効率化や売上向上に大きく貢献しますが、目的や運用ルールを明確にしないまま利用すると、期待した成果が出ないばかりか、リスクを招く恐れもあります。ここでは、AI活用前に押さえておきたい3つのポイントを解説します。

導入目的とKPIを明確にする

目的もなくAIを導入しようとすると、AIツールの選択に行き詰まってしまいます。在庫管理の精度向上を目指すのか、顧客対応の負担軽減を狙うのかなど導入目的を明確にすることで、選ぶべきAIツールが判断でき、中間目標の評価指標(KPI)も定まります。AI活用前後の効果が把握できれば、改善のサイクルも回しやすくなるでしょう。経済産業省が公表しているAI事業者ガイドラインにおいても、事業者がAIの安全安心な活用を行い、AIの便益を最大化するためには「どのような社会を目指すのか(基本理念=why)」 及び「どのような取組を行うか(指針=what)」を明確にすることが重要と記載されています。

AIの精度の限界を理解し必ず人的チェックを行う

AIは有能ですが例外の処理に弱いため、誤判定を出してしまうこともあります。需要予測が外れたり、不正検知が正常取引を誤ってブロックしたりするケースが一例です。

また、既存のコンテンツを利用した文章や画像の生成により、「ハルシネーション(事実と異なる内容の生成)」が発生したり、元の文章や画像に酷似したものができて著作権侵害になったりすることもあります。虚偽や誇大な表現が含まれてしまうと景品表示法や薬機法などの違反につながり、行政処分や企業名が公表されるリスクも発生しかねせません。

AIが作成したコンテンツであっても、責任は事業者にあります。そのため、人の手による最終確認や例外処理のプロセスを組み込むなど、すべてをAI任せにしない運用体制が重要です。

個人情報に配慮した運用を行う

AIは顧客データや外部コンテンツを利用して文章や画像を生成しますが、その過程で「ハルシネーション(事実と異なる内容の生成)」が発生することがあります。こうした誤情報や無断利用は、個人情報保護法や著作権法に違反するリスクがあります。さらに、景品表示法や薬機法、健康増進法など、自社ビジネスに関係する広告規制にも注意が必要です。虚偽や誇大な表現が含まれてしまうと、行政処分や企業名の公表につながるリスクがあります。AIが作成したコンテンツであっても、責任は事業者にあるため、公開前には法務部門や専門家による確認を必ず行い、安全性を担保することが重要です。

ECサイトにおけるAIの活用事例

AIは販売促進から在庫管理、セキュリティまで幅広く応用できます。ここでは、ECサイト運営で効果を発揮した3つの事例を紹介します。

活用事例1. レコメンド機能による売上向上

あるワイン販売事業者は、ECサイトにAIレコメンド機能を導入しました。実店舗での購入履歴もあわせて参考にし、2,000種類以上のワインから顧客の嗜好に近い商品やコンテンツを表示します。ワインの色や産地、セット販売などに応じてコンテンツを作り、購入履歴などから興味のありそうな顧客層にメールで送るといったパーソナライズにも取り組んでいます。2023年には、レコメンド経由での売上が前年比の300%にも達しました。

参照:https://www.silveregg.co.jp/archives/casestudy/ENOTECA

活用事例2. 在庫管理機能による運営効率化

ある大手EC事業者では、在庫管理において追跡システムを導入しています。一つひとつの商品にICチップが埋め込まれたRFID(無線自動識別)タグを取りつけることで、倉庫内の商品状況をリアルタイムで可視化できる仕組みです。在庫の過不足を抑えられるほか、保管コストの削減とスピーディな配送体制も可能となりました。

参照:https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/enhancing-retail-store-inventory-management-through-rfid-technology-aws/

活用事例3. 不正検知による安全性の強化

あるECサイトでは、以前利用していた決済サービスで不正注文が頻発し、対応コストや顧客信頼の低下が課題となっていました。そこで、不正検知システムのついた決済サービスを導入します。顧客の取引パターンやIPアドレス、決済手段などが多角的に分析され、不自然な動きを即座に検出できるようになりました。導入以降、不正注文の発生は確認されておらず、ECサイトの安全性が大きく向上しました。

まとめ|戦略的にAIを導入し競争力を向上

ECサイトでAIを活用すると、業務の効率化や在庫管理の精度向上、顧客体験の改善など、売上と運営の質を同時に高められます。導入する際は、自社の課題に合った機能を持つツールを選び、段階を踏んで運用体制を整えることが大切です。さらに、運用後も効果を測りながら改善を重ねることで、競争力を長く保てます。

セキュリティ分野においてもAIが活用できます。決済代行サービス「KOMOJU」では、AIを活用した世界水準の不正検知システムを追加費用なしで利用可能です。3Dセキュアにも対応し、特別な開発作業も不要なため、スムーズに導入でき、チャージバック発生件数が0件の導入実績があります。安全性を確保しながらビジネスを拡大したい事業者は、KOMOJUで決済方法の導入とあわせてご検討ください。

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