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最終更新日:2024 年 02 月 14 日

Salesforce Commerce Cloudとは?特徴・メリット・導入事例を解説

目次

この記事はKOMOJUが提供しています。
KOMOJU(コモジュ)は個人から世界的大企業まで様々な事業者が利用している日本の決済プラットフォームです。

顧客管理(CRM)ツールとして世界中で利用されているSalesforce。

Salesforceの製品の中でも、ECサイトの構築時に利用できるのが、Salesforce Commerce Cloud(セールスフォースコマースクラウド/SFCC)です。

「実店舗だけでなくオンライン販売を展開していきたい」

「Salesforceの他製品と連携してECサイトで売上を拡大したい」

「Salesforce Commerce Cloudを利用するとどんなメリットがあるのか」

上記のような悩みや思いを持つ中小企業のEC・マーケティング担当の方に向けて、本記事ではSalesforce Commerce Cloudの特徴・メリット・種類を解説します。導入事例もご紹介しますので、ECサイト構築の参考になれば幸いです。

Salesforce Commerce Cloud(SFCC)とは?

参照:Salesforce Commerce Cloud 公式サイト

Salesforce Commerce Cloud(SFCC)は、セールスフォース・ジャパン社が提供する、ECプラットフォームです。

Salesforceには、営業支援(SFA)・顧客管理(CRM)などの製品があり、Salesforce Commerce Cloudはその中の一つです。Salesforce Commerce CloudはSalesforce の他製品と連携してECサイトの構築・運営ができ、ビジネス全体のパフォーマンス向上が見込めます。

中〜大規模のあらゆる業種・業態に対応しており、ECサイトのデザインなども柔軟にカスタマイズできます。オンライン・モバイル・ソーシャルなど様々なデジタルチャネルで最適化して、顧客対応を一つのシステムで管理でき、ブランドごとに複数のECサイトを立ち上げた場合も管理しやすいです。

グローバル展開を行っているPUMAやアディダス、富士通、任天堂などの企業を中心に、世界中で導入されています。

Salesforce Commerce Cloudの特徴

Salesforce Commerce Cloud(SFCC)の特徴は、運用コストの削減と販売強化の2点を両立させながらECサイトを構築・運用できる点にあります。

そのために行っていることの一つが、作業の簡略化です。ユーザー側とECサイト運用側のどちらもが使いやすいサイトを目指しています。AIやSalesforceの機能を使って、サイト内の表示を分かりやすくしたり、ユーザーのデータ分析を自動化したりします。

人件費など運用コストが抑えられるうえに、業務が効率的になるため、売上向上も期待できるのが特徴です。

具体的な機能については、Salesforce Commerce Cloudの種類ごとにご紹介します。

Salesforce Commerce Cloudを導入するメリット

Salesforce Commerce Cloudを導入してECサイトを構築すると、以下のようなメリットがあります。

1. AIのパーソナライズによるCVR向上を期待できる

Salesforce Commerce Cloudには、SalesforceのAIである「Einstein」が組み込まれています。人の手でユーザーの行動や売上データを詳細に分析できなくても、Einsteinによってすべてのチャネルでそれぞれのユーザーに合った体験の提供が可能です。これにより、コンバージョン率(CVR。会員登録や購入などへの行動の割合)の向上を期待できます。

例えば、あらゆるページでおすすめ商品をパーソナライズして表示したり、検索キーワードを分析してリアルタイムに類似商品を追加したりできるので、ユーザーの離脱を防ぎます。

実際にパーソナライズされたおすすめ商品から購入したユーザーの平均注文額(AOV)が、他のユーザーよりも26%も高いという結果が出ました。

2. Salesforceの他製品と連携してより効果的な運用ができる

Salesforce Commerce Cloudで構築したECサイトは、Salesforceの他製品と連携できます。

例えば、ECサイトを訪問したユーザー情報をCRMと紐づけ、属性・行動履歴に合わせた適切なアプローチが可能です。何度もECサイトを訪問しているユーザーに対して、サイト離脱後にメールマガジンでキャンペーン情報を配信する、といったマーケティング施策を実施しやすくなります。

3. ECサイトのレイアウト変更・修正がしやすい

Salesforce Commerce Cloudは、フロントエンドがバックエンドから切り離されたヘッドレスコマースを採用しています。そのため、ユーザーから見えない管理部分のバックエンドへの影響を気にすることなく、ユーザーから見えるフロントのUI(文字・画像・ボタンなどのレイアウト)を変更・修正できます。

システムを切り分けることで開発時間を削減できるだけでなく、ユーザーの求めていることにいち早く対応して売上拡大に繋げられます。

Salesforce Commerce Cloudの注意点

Salesforce Commerce Cloudを活用してECサイトを構築する場合、多機能すぎるがゆえに使いこなせない可能性があります。作業に慣れるまでに時間がかかることも念頭に置いておきましょう。

また、開発にも十分な知識やコストが必要です。Salesforce認定のB2C Commerceのデベロッパー資格保持者は、2023年6月現在、国内で400名程度しかいません。手軽に構築できるとは言い切れないため、外部のECサイト構築会社に相談してみることをおすすめします。

なお、Salesforce Commerce Cloudの利用料金は問い合わせをしないと分かりません。希望するサービスや予算に合わせて個別に料金パッケージが提案されます。

Salesforce Commerce Cloudの種類

Salesforce Commerce Cloudには3種類あります。BtoC向け・BtoB向け・注文管理システムの3つです。

Salesforce B2C Commerce

Salesforce B2C Commerce

参照:Salesforce B2C Commerce

Salesforce B2C Commerceでは、BtoC向け(一般消費者向け)のECサイトを簡単に構築できます。サイトのデザインをモバイルサイズに合わせるレスポンシブデザインや、ワンタッチでの支払いなどに対応でき、モバイルコマース(スマートフォンやタブレットでの購入)を実現できます。

また、欲しい物が見つかるように検索結果を最適化したり、AIを活用して商品をおすすめしたりと、コンバージョン率を高める仕組みもあります。

カスタマイズできる範囲は、国内に留まりません。慣習・文化・通貨・言語を考慮したサイト作りもできるため、国境を超え複数の地域でサイトの管理が可能です。地域ごとにターゲットを絞り込んで、表示するコンテンツや商品を調整することもできます。

提供機能

  • マーケティング
  • マーチャンダイジング
  • コンテンツ
  • プロモーション
  • カスタマーサービス
  • フルフィルメント
  • AI(人工知能)
  • モバイルファーストのサイトフレームワーク
  • ヘッドレスコマース
  • ワンタッチ支払いオプション 等

 

一般消費者向けに商品を販売するなら、Salesforce B2C Commerceを利用しましょう。

Salesforce B2B Commerce

参照:Salesforce B2B Commerce

Salesforce B2B Commerceでは、BtoB向け(企業向け)のECサイトを短期間で立ち上げ可能です。

BtoB向けのECにおいてポイントとなる、再注文・取引先ごとの契約価格・カスタムカタログなど、BtoBに特化した機能で複雑な業務をシンプルにできます。

特徴的なのは、ユーザーへの対応方法です。セルフサービス形式をとることで企業向けサイトであっても手軽に商品が購入でき、CRMと連携すれば顧客データを使ってユーザーに合った購入提案もできます。ユーザーにとって心地よく、運営側にも負担にならないのがメリットです。

提供機能

  • B2Cと同様のオンライン販売・決済
  • アカウントベースの価格設定
  • 分割配送
  • 契約価格の管理
  • カスタムカタログ
  • オムニチャネル購入 等

 

業界のニーズに合わせたカスタマイズでより最適なECサイトを実現できます。法人購入者に特化したECサイトを構築するなら、Salesforce B2B Commerceを利用しましょう。

Salesforce Order Management

Salesforce Order Management

参照:Salesforce Order Management

Salesforce Order Managementは、Salesforce Commerce Cloudと連携できる注文管理システムです。受注・履行・納入・支払処理など、注文にまつわる一連の流れをすべて処理できます。

受注処理・決済確認・請求書業務などをサプライチェーンワークフローで自動化が可能です。このワークフロー作成時にもコードを書く必要はなく、マウス操作で視覚的に作成・調整できます。在庫管理においても、オンラインだけでなく実店舗や倉庫などで把握して、適切に対応できるようになっています。

Salesforce Order Managementの注文管理と、ECサイト、CRMを連携・統合させ、あらゆるチャネルの顧客情報を一元管理できます。ユーザー一人ひとりの行動・問い合わせ履歴・マーケティングなどを把握した上で、より効果的に販売できるようになります。

Salesforce Commerce Cloudの導入事例

Salesforce Commerce Cloudの導入事例

Salesforce Commerce Cloudを導入し、新たな取り組みや成果に繋がった事例をご紹介します。

事例1. 約4,000点の商品からパーソナライズで販売|株式会社ワコール

女性用インナーウェアを中心にスポーツウェアなどの繊維製品の製造販売を行う株式会社ワコールでは、2017年度からカタログ通販よりもインターネット通販の販売実績が上回りました。サイトへの訪問者を増やす取り組みとして、メール会員にキャンペーン情報の送信、記事コンテンツの掲載、SEM(SEO・リスティング広告・ディスプレイ広告など、検索エンジンマーケティング)の実施を行っています。

インターネット通販であるワコールウェブストアの課題は、平均的な表示速度の向上・アクセス増加に耐えうるサーバー・サイトのカスタマイズの3点でした。そこでECプラットフォームの見直しを行い、Salesforce Commerce Cloudを導入しました。

常に最新のプラットフォームを維持できるため、表示速度やサーバーの問題が改善しました。CMRとの連携で、約4,000点の商品の中からユーザーごとにパーソナライズしておすすめを表示できることを重視しています。

参考:一人ひとりの顧客と「深く・広く・長く」つながるためのECサイト刷新に Commerce Cloudを採用

事例2. モバイルサイトのリニューアルでCVR1.5%に向上|PUMA

スポーツ用品の製造販売を行うPUMAは、全世界の24の市場でモバイルサイトのリニューアルを行いました。その背景として、PUMAのオンラインサイトへのアクセスのうち、モバイル経由が全体の70%近くを占める地域もある一方で、コンバージョン率が1%未満だったことが挙げられます。

リニューアルにあたっては、Salesforce Commerce CloudのStorefront Reference Architectureを活用して200種類以上のワイヤーフレーム(レイアウト)を作成して、より最適なサイトへと作り変えました。また、画面上部のナビゲーションと内部検索機能を改良したことで、商品の入れ替えや価格変更なしでもコンバージョンが改善しています。

他にもページの読み込み速度が69%上がり、商品詳細ページの画像ロード時間が2秒未満に短縮される状態になり、1%未満だったコンバージョン率が1.5%近くまで改善されました。

参考:PUMAはSalesforceのパワーを活用してモバイルサイトをリニューアルし、顧客の期待を大きく上回るサイトの構築に成功

事例3. 受発注効率化で年間1,500万円のコスト削減|大塚倉庫株式会社

大塚グループの医薬品・食品・飲料・日用品等の物流を一手に担う大塚倉庫株式会社では、ID倉庫・トラック予約受付システムなどで業務効率化・サービス品質向上に取り組んできました。その中で、受発注はいまだに電話やFAX、伝票が主流になっていることが課題でした。

そこで、Salesforce Commerce Cloudを導入してオンラインで受発注を完結できる法人向けECプラットフォームを立ち上げることにしました。どんなユーザーでも使いやすいサイトを目指し、発注単位の入力項目を簡素化するなど工夫します。

さらに、電話やFAXによるデータの手入力を削減し、受発注業務の効率化に注力。結果、年換算で約1,500万円ものコストが削減されました。その他にも従来の受注システムのサーバー代が不要になり、年間約500万円のコスト削減に繋がっています。また、受発注業務が効率化されたことで、発注から納品までのリードタイムも短縮され、ユーザーからの注文の受付時間のリミットが1時間延長できるまで余裕が生まれました。

参考:法人向けECプラットフォームの実現を目指しCommerce Cloud導入

まとめ|Salesforce Commerce Cloudで効果的なECサイトを構築しよう

Salesforce Commerce Cloudは、Salesforceの他製品との連携ができ、企業の新たな可能性を広げます。AIの「Einstein」やCRM機能によるパーソナライズで、コンバージョン率の向上を期待できます。業界別にソリューション・アプリ・APIが用意されているため、より効果的なECサイトを構築できるでしょう。

また、Salesforce B2C Commerceを導入してBtoC向けのECサイトを構築する場合、「どんな決済方法を用意しておくか」も売上向上を目指す上で重要です。ユーザーが日頃から利用している決済手段がないと、パーソナライズで最適な商品をおすすめできたとしても購入せずに離脱されてしまう可能性が高まります。

複数の決済手段を取り入れるなら、決済代行サービス「KOMOJU」がおすすめです。KOMOJUならSalesforce Commerce Cloudとの連携が可能です。PayPayなどのオンライン決済・後払い決済・コンビニ決済などに対応可能で、世界各国の通貨で販売・決済できるようになります。

ECサイト構築と併せて検討してみてください。

この記事はKOMOJUが提供しています。
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