【韓国向け越境EC】市場規模や特徴、始め方を解説

【韓国向け越境EC】市場規模や特徴、始め方を解説
最終更新日:2024 年 08 月 09 日

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KOMOJU(コモジュ)は個人から世界的大企業まで様々な事業者が利用している日本の決済プラットフォームです。

日本の文化が韓国に浸透する中、韓国市場への進出に興味がある事業者も多いのではないでしょうか。

海外に向けてオンラインで商品を販売する「越境EC」を活用してビジネスを展開することで、売上拡大が目指せます。

本記事では、越境ECを拡大して韓国市場への進出を考えている事業者の方に向けて、韓国のECサイトの市場規模や特徴、出店方法、代表的なECモール、注意点を解説します。韓国でのECサイト運営方法を知りたい方はご活用ください。

韓国のECサイトの市場規模

まずは人口やECサイトの市場規模などから、韓国と日本を比較してみましょう。

2022年時点

韓国

日本

人口

5,169万人

1億2,494万人

BtoC-EC市場規模(シェア)

1,360億USドル(2.5%)

1,686億USドル(3.1%)

EC化率

30.1%(世界3位)

12.9%(世界9位)

インターネット利用率

98.0%

84.9%

キャッシュレス決済比率

93.6%

32.5%

韓国の2022年時点の人口は約5,169万人(出典:聯合ニュース、2023年7月)で、日本の1億2,494万人(出典:統計局、2023年4月)の約2分の1ですが、ECサイトの市場規模は日本に並んでいます。

2022年の国別のBtoC-EC市場シェア率を見てみると、中国(50.4%)、アメリカ(18.4%)、イギリス(4.5%)、日本(3.1%)に次いで、5位が韓国(2.5%)です。2022年の世界のBtoC-EC市場規模が5.44兆USドルであることから、韓国のBtoC-EC市場規模は約1,360億USドルと推計されます。

▼2022年国別EC市場シェア

出典:経済産業省『令和4年度 電子商取引に関する市場調査』(2023年8月)

世界各国のEC化率を見ても、中国(45.3%)、イギリス(35.9%)に次いで、3位が韓国(30.1%)であり、アメリカ(15.0%)や日本(12.9%)よりもEC化が進んでいることが分かります。

世界のEC化率

出典:経済産業省『令和4年度 電子商取引に関する市場調査』(2023年8月)

その背景には、インターネット接続率やキャッシュレス決済比率の高さがあります。日本の2022年時点のインターネット接続率は84.9%(出典:総務省、2022年)で、韓国は98.0%(出典:Digital 2022: South Korea 、2022年)です。キャッシュレス決済比率は、日本が32.5%に対して韓国は93.6%(出典:経済産業省、2022年)にも上ります。

世界的に見てEC市場規模は2030年には7兆9,380億USドル(出典:経済産業省、2023年8月)まで拡大すると予測されており、インターネット接続率やキャッシュレス決済比率の高い韓国でもEC市場規模は拡大していくでしょう。

韓国のECサイトの特徴

EC化率が世界3位の韓国では、ECサイトに以下のような特徴があります。

1. 大手総合ECモールとジャンル専門ECサイトがある

韓国には、ファッションやコスメ、日用品、食料品、家具・家電などの多様な商品を扱う大手総合ECモールと、あるジャンルに特化した専門ECサイトがあります。中でもファッションECサイトは、ヴィンテージやレディースなど専門カテゴリのみを扱うところが多く、テーマが明確です。

専門ECサイトもよく利用されており、ジャンルに特化していることから固定ファンがつきやすいという特徴があります。

2. ポイント付与やクーポン配布が多く行われている

韓国はECサイト間の競争が激しいこともあり、サイト独自のポイント制度が多く扱われています。ポイント付与は、ユーザーへサイトの再訪問を促すのに効果的です。

また、1日限定セールやクーポンの配布などキャンペーンが活発に行われていることも特徴で、ユーザーの購買欲を刺激します。返品・交換が無料の商品も多く、安心して利用できます。

3. ライブコマースが普及している

韓国のEC市場ではライブコマースが普及しています。ライブコマースとは、ライブ配信による販売のことです。ライブコマースの市場規模は2023年では3兆ウォンを超えたと推計されており(出典:CV3)、これは2020年の7倍以上に当たります。

NAVERやCoupangなどでのライブコマースが人気で、タレントだけでなくECサイト運営者自身もインフルエンサーとして発信するケースも多いです。

韓国向けに越境ECを始める方法

ECサイトで韓国に向けて商品を販売する方法として、以下の2パターンの方法があります。

1. 韓国のECモールに出店する

韓国のECモールに出店する方法です。すでに培われた認知度や集客力を活かせるのがメリットです。

韓国では特に、細かいジャンルごとにECサイトを設ける特徴があるため、自社商品のイメージとぴったり合うECサイトがあれば、ターゲット顧客も集まりやすくなります。

なお、出店費用や手数料などが発生するため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

2. 自社で越境ECサイトを開設する

EC事業者が独自にECサイトを立ち上げる方法です。構築方法には、ゼロから構築するフルスクラッチや、インターネット上にあるシステムを借りて構築するASPなどがあります。

ASPでも機能やデザインをカスタマイズできるものが多く、ブランディングしやすいでしょう。越境ECが構築できるASPは「Shopify」や「Cafe24」などが代表的です。決済代行サービスKOMOJUは、日本国内だけでなく海外の決済にも対応しているため、越境ECと連携することで必要な決済方法を一括で取り入れることができます。

韓国で代表的な越境ECモール

韓国で代表的な越境ECプラットフォームをご紹介します。

2018年まではGmarketがシェア1位でしたが、当時6位だったCoupangが2024年には1位になっています。人気ECモールの変動が大きいため、複数のモールに分散して出店しておくと安心でしょう。

サービス名

特徴

Coupang

・月間アクティブユーザー数:約3,086万人(2024年3月時点)

・ニューヨーク証券取引所にも上場

・24時間以内に配達するロケットデリバリーが特徴

11番街 / 11STREET

・月間アクティブユーザー数:約740万人(2024年3月時点)

・Amazonや楽天と提携

Gmarket

・月間アクティブユーザー数:約548万人(2024年3月時点)

・クロスボーダー取引推進のため楽天と協業

TMON

・月間アクティブユーザー数:約380万人(2024年3月時点)

・韓国初のソーシャルコマース企業が構築

Coupang(クーパン)

画像引用:Coupang

Coupang(クーパン)は、2010年に設立されたECモールです。2024年3月時点の月間アクティブユーザー数は約3,086万人おり、韓国のショッピングアプリで利用率1位を誇ります(出典:Pulse)。2021年3月にニューヨーク証券取引所に上場し、全世代から支持されながら成長を続けています。

扱っている商品は、日用品や食料品、家具・家電など幅広いです。

「韓国版Amazon」と呼ばれるように大手の物流の仕組みを取り入れ、注文日の翌日に商品が届く「ロケットデリバリー」を展開しています。他にも、1クリックするだけで決済ができる「ロケットペイ」など、モバイル決済にも力を入れています。

また、2024年3月からは「Rocket Overseas (ロケット越境EC)」のサービスを日本で開始しました。日本各地から韓国まで3~5日程度で配送でき、日本の商品がさらに届けやすくなるでしょう。

11番街 / 11STREET(イレブンストリート)

画像引用:11番街

11番街は、2008年に立ち上げられ、韓国で知名度の高いECモールです。月間アクティブユーザー数は2024年3月時点で約740万人です(出典:Pulse)。

商品ラインナップが豊富で、ファッションやコスメ、生活用品など多岐にわたります。9900ウォンショップのページには日本円で1000円ほどの商品が並べられ、気楽にショッピングを楽しめます。Amazonや日本の楽天株式会社と提携しており、海外ユーザーに幅広く商品を提供できるようになっています。

さらに、翌日配送や商品の包装・在庫管理などのサービスを開始することが2024年3月に発表され、EC事業者にとってますます利用しやすくなるでしょう。

Gmarket(Gマーケット)

画像引用:Gmarket

Gmarket(Gマーケット)は2000年に設立されたECモールで、月間アクティブユーザー数は2024年3月時点で約548万人です(出典:Pulse)。

ファッション、化粧品、KPOP関連など様々な商品がラインナップにあります。Gmarket JAPANが楽天市場と協業しており、日本製品や人気ブランドも多く扱われています。また、UNIVERSE CLUB会員がGmarketに登録すると、Gmarketのオークションや百貨店、免税店などでの割引特典もつき、ユーザーの買い物の幅が広がります。

出店時に厳しいアカウント審査がある分、ユーザーが安心して使えるECモールです。

TMON(ティモン)

画像引用:TMON

TMON(ティモン)は、2010年に韓国国内で初めてのソーシャルコマースとして設立されました。ソーシャルコマースとは、SNSとECサイトを組み合わせた販売方法のことです。韓国のスマートフォンの使用率は96.5%(出典:JETRO、2021年)と日本より高いため、今後需要が高まるかもしれません。

月間アクティブユーザー数は2024年3月時点で約380万人であり(出典:Pulse)、日別のアクティブユーザー数で見ると2024年3月末にはGmarketを上回っています。

韓国ECサイトの主な決済手段

キャッシュレス決済比率が93.6%の韓国では、どんな決済手段が利用されているのでしょうか。韓国のECサイトの主な決済手段をご紹介します。

Worldpayが公開した『The Global Payments Report 2024 (第9版)』によると、2023年には韓国全体のオンライン上の取引額の56%がクレジットカード決済、デジタルウォレットが27%で、この2つの決済方法が9割以上占めることが分かりました。2027年にはクレジットカードとデジタルウォレットが並ぶと予測されています。

また、よく使われるスマホ決済は、KakaoPayTossPAYCONaver Payなどです。

決済代行サービス「KOMOJU」なら、韓国ローカルのクレジットカード決済やスマホ決済、キャリア決済、プリペイドウォレットでの決済手段を一括で導入可能です。初期費用・月額費用が無料で始められます。

KOMOJUで導入可能な韓国の決済手段の一覧はこちらをご覧ください。

韓国向け越境ECを始める際の注意点

韓国向けに越境ECを始めるなら、以下のポイントを押さえておきましょう。

1. 検索エンジンの主流はGoogleではなく「NAVER」

韓国の検索エンジンの主流は「NAVER」です。韓国でEC事業を展開するなら、NAVERの特徴を知っておくことが大切です。

NAVERはリスティング広告が効果的と言われています。リスティング広告とは、検索結果の一番上に表示されるテキスト形式の広告のことです。ページタイトルや初めの文にこだわることが重要なマーケティング施策となります。また、ブログを書いて発信するなら、WordPressよりもNAVERブログを利用する方がSEO対策としても良いでしょう。

2. 独自のポイント制度が発展している

韓国のECサイトではすでに独自のポイント制度が発展しており、ユーザーにとってポイントは貯めて購入時に利用するという体験が一般的になっています。

越境ECで韓国市場へ進出を考えるなら、ポイント制度を導入することも検討したほうが良いでしょう。

3. 現地の法人格が必要になる場合がある

越境ECサイトの立ち上げやモール出店において、現地の法人格が必要になることがあります。中には、法人格が不要で出店できる大手ECモールもあるため、事前に規約を確認しておきましょう。

韓国の法人格を取得するには、韓国語で書類を作成して手続きを行うことが必要です。法人格取得の代行サービスを利用する方法もあります。また、法人格の設立後は、事業収益に応じて税金が発生します。

まとめ|韓国の特徴を捉え、越境ECで韓国市場へ進出しよう

今回は韓国のECサイトの市場規模や特徴、出店方法、おすすめのECプラットフォーム、注意点を解説しました。

韓国ではジャンルに特化した専門ECサイトが豊富にあったり、ポイント制度が充実していたりと、日本とは異なる特徴を持っています。競合となるECサイトを分析して、何が強みで何があれば差別化できそうかを考えてみることをおすすめします。

越境ECで韓国に販路を拡大するなら、韓国で使用されている決済手段に対応することも重要です。決済代行サービスKOMOJUなら、韓国の主要決済であるクレジットカード決済の他、KakaoPay、Toss、PAYCO、Naver Payなども一括導入できます。他の国の決済手段も、初期費用・月額費用が無料で試せるため、あわせて検討してみてください。

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