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最終更新日:2024 年 06 月 27 日

ECサイトの決済システムにおける4つの接続方式と選び方を解説

目次

この記事はKOMOJUが提供しています。
KOMOJU(コモジュ)は個人から世界的大企業まで様々な事業者が利用している日本の決済プラットフォームです。

ECサイトの構築・運用をするにあたり、ユーザーが商品を購入する際に利用する「決済システム」との接続が必要です。

決済システムには、クレジットカード決済、スマホ決済、電子マネー決済などがあります。幅広い決済方法を用意することで、ユーザーの離脱(カゴ落ち)を防ぐことができます。特にクレジットカード決済は、日本のオンライン決済の中で、76.7%(※)と一番高い利用率になっており、EC事業者にとって導入が欠かせません。

(※)出典:総務省令和5年 通信利用動向調査報告書(世帯編)

決済システムとECサイトを結ぶ「接続方式」は、主に4種類あります。それぞれの接続方式には特徴があり、自社ECサイトに適した接続方式を選ぶことが求められます。

本記事では、ECサイトにおける決済システムの接続方式を解説した上で、自社に合った接続方式の選び方をご紹介します。ECサイト構築時やリニューアル時の参考にしてください。

主要な4つの接続方式

サブスクリプションとは?

ECサイト決済システムの接続方法は、主に、リンク型、トークン型、API型、メールリンク型の4種類あります。これらを組み合わせて、ECサイトで販売する商品やサービスの業種・業態に合うように決済システムを構築していきます。

ここではそれぞれの接続方式の概要を紹介します。おすすめの事業者や利用の流れなど、詳細は各接続方式の解説記事をご覧ください。

リンク型

リンク型は、決済代行会社の決済画面にページを移動して、移動先の決済ページにてすべての決済処理を行う接続方式です。画面遷移型とも呼ばれます。

リンク型の場合、ECサイトの購入ページ内に特別な決済の仕組みを構築する必要がありません。そのため、開発投資とシステム負荷がかからない接続方式です。

特に、クレジットカード情報を入力する決済ページが、決済代行会社のサイト内のため、自社やEC事業者でクレジットカード情報を保持することなく、安心して運営できます。決済代行会社のサイトであれば、強固なセキュリティ対策が行われており、個人情報の漏洩などセキュリティ面での被害を最小限に抑えることにも繋がります。

トークン型

トークン型は、自社ECサイト内のクレジットカード情報入力画面に、決済代行会社が提供するJavaScriptプログラムを組み込むことで、トークンを生成して決済を行う接続方式です。JavaScript型とも呼ばれます。

トークンとは、直訳すると「しるし」や「象徴」などを意味し、クレジットカード決済においてはクレジットカード情報の代替パラメータになります。クレジットカード情報を元にトークンを生成して、そのトークンを利用して決済を行います。

そのため、トークン型はクレジットカード情報を保持せずに、自社サイト内で決済画面を利用したい場合に適しています。セキュリティを強化することができ、個人情報の漏洩リスクを抑えられます。

API型

API型は、データ伝送型とも呼ばれ、EC事業者がSSL対応サーバーを構築して、決済代行会社へクレジットカード情報を送信して決済処理が行われる接続方式です。

API型では自社システムに決済機能を組み込むため、自社ECサイト内で決裁フローを完結させることができます。注文件数が大規模な場合にも適しています。

利用ユーザー目線では、画面遷移の数を減らすことができるため、離脱防止にも繋がるでしょう。

メールリンク型

メールリンク型は、お客様の商品購入後、決済代行会社から提供される決済URLを、EC事業者からお客様のメールアドレスに送信し、決済代行会社の決済フォームにて決済を行う接続方式です。

メールリンク型の場合、ECサイト内のショッピングカートの仕組みを変更する必要がないため、システム構築の負担もかかりません。

お客様は届いたメール内にある決済URLをクリックし、決済手続き画面に遷移して支払いを行います。支払いが確認できた後、事業者はお客様に商品を発送します。

自社に合った接続方式を選ぶポイント

ECプラットフォームを活用するデメリット

自社ECサイトに合う接続方式を選ぶには、以下のポイントで検討してみてください。

1. 決済システムの開発・構築コスト

接続方式によって、開発や構築にかかるコストが異なります。

リンク型は決済代行会社の決済ページへと遷移するため、比較的安価にクレジットカード決済を導入できます。一方、トークン型やAPI型は、ECサイト内にて開発が行われます。トークン型はJavaScriptプログラムを組み込み、API型はSSL対応サーバーを構築する必要があります。

決済方法の導入にかかる開発・構築コストを比較しましょう。

2. 個人情報の取り扱いなどセキュリティにおける観点

ECサイト上での決済において、クレジットカード情報など個人情報を取得するため、漏洩リスクなどセキュリティ面で検討することもポイントです。

リンク型、トークン型、メールリンク型は、クレジットカード情報を事業者側が保持しない仕組みのため、安心して運営できます。一方、API型は自社ECサイト内で決済情報を取得して決済代行会社へ送信するため、大量の個人情報を保持することになります。

セキュリティ面で不安を感じる場合は、個人情報を保持しない接続方式を選んでください。

3. 注文方法や注文数などの事業規模

注文方法や注文数などによって適切な接続方式が異なります。

ECサイトだけでなく、電話注文や予約販売などを取り扱っている場合、ECサイトを経由して決済を行うことが難しい流れになります。また、見積もり確認などを行う場合も同様です。このケースにおいては、購入後に決済URLを送付して決済ができるメールリンク型が適しています。

また、注文数が大規模の場合は、API型が適しています。事業規模に合わせて選択することも重要になります。さらに、ユーザー目線で考え、画面遷移数を減らしたい場合は、API型とトークン型が合うでしょう。

ECサイトに決済システムを導入する際は、商品の注文方法や事業規模に合う接続方式を選ぶ必要があります。

まとめ|自社ECサイトに適した決済システムの接続方式を選びましょう

今回は決済システムの主な接続方式として、リンク型、トークン型、API型、メールリンク型の4種類を紹介した上で、自社サイトに適した接続方式の選び方を解説しました。

導入する決済システムによって、ユーザーの利便性や顧客満足度が高まります。安全かつ安心してECサイトを運営し、よりスムーズに決済できる接続方式を選びましょう。

【この記事の監修者】

鍛廣和紀

 株式会社DEGICA・COO(最高執行責任者)

複数の企業でプログラマとして勤務した後、2014年に決済サービス「KOMOJU」の初期開発メンバーの一人としてDEGICAに入社。その後、SRE・セキュリティ担当VPやプロダクト担当VPとしてKOMOJUの初期の成長に貢献。現在はCOO(最高執行責任者)としてKOMOJUの運営全体を統括している。

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