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D2C
最終更新日:2023 年 10 月 07 日

D2Cとは? メリット・デメリットと国内外の成功事例

目次

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KOMOJU(コモジュ)は個人から世界的大企業まで様々な事業者が利用している日本の決済プラットフォームです。

SNSをはじめとした、オンライン上でのコミュニケーションが増えている今、ECサイトでの販売など消費者まで商品を直接販売するビジネスモデル「D2C」で成功する企業も増えてきました。

本記事では、D2Cの概要、D2Cビジネスの仕組み、市場規模、ECやBtoCとの違い、メリット・デメリットについて解説します。

また、D2Cビジネスにおける代表的なマーケティング手法、代表的なD2Cサービス、成功事例もご紹介します。

D2Cとは?

D2Cとは

D2C (Direct to Consumer) とは、企業・個人などの生産者側が、商品・サービスの企画・製造・販売を一気通貫にて行うビジネスモデルです。従来の販売モデルと異なるポイントは、流通や小売店、代理店などを介さず、消費者まで直接販売するところにあります。D2CはDtoCと表記されることもあります。

D2Cビジネスは、B2C (BtoC: Business to Consumer) やEC (Electronic Commerce) に近い用語として知られています。

  • D2C:商品・サービスの企画・製造・販売をすべて自社で行い、消費者に直接販売するビジネスモデル
  • BtoC:企業が消費者に商品・サービスを提供するビジネスモデル全般
  • EC:インターネット上で商品・サービスを販売する取り引き全般

 

ここでは簡単に、「BtoC」というビジネスモデルの中に「D2C」が含まれており、「D2C」の販売において「EC」は手法の一つ、というように理解しておくと分かりやすいでしょう。それぞれの違いについては、後ほど詳しくご紹介します。

D2Cビジネスの仕組み

D2Cビジネスの仕組みを詳しく見ていきましょう。消費者に直接的に販売するのが特徴であるD2Cビジネスでは、商品・サービスの企画・製造・販売までをすべて自社で行います。

そのため、D2Cビジネスは消費者との距離が近いことが特徴です。商品・サービスを企画・製造する段階で、消費者の意見や要望を吸い上げ、それらを満たすような他社にはない独自性のある商品・サービスを作り上げます。販売活動においても、プラットフォームや代理店などの条件などに縛られることがないため、自由にマーケティング活動ができます。

直接販売する仕組みだからこそ、マーケティング活動においては、消費者との信頼関係が重要です。後ほど代表的なマーケティング手法についても触れますが、代表的なD2Cブランドでは、ユーザーコミュニティを運営するなどして、早期の段階からユーザーを巻き込んでいく動きが見られます。

D2Cの市場規模

ここ数年で盛り上がりを見せているD2C市場ですが、実情はどうでしょうか。国内と海外のD2Cの市場規模を見てみましょう。

国内のD2C市場

まずは国内のD2C市場です。

国内のD2C市場

出典:株式会社売れるネット広告社「『売れるネット広告社』が「デジタルD2C」の市場動向調査」を実施

売れるネット広告社が2020年にデジタルD2Cの市場動向調査を実施しました。その調査結果によると、2020年のデジタルD2Cの市場規模は2兆220億円。2015年の市場規模1兆330億円と比較して、1.6倍と右肩上がりに成長してきました。また今後の予測として、2025年にはD2Cの市場規模が3兆円を超えると発表しています。

こうしたD2C市場の盛り上がりには、近年SNSの利用機会が増え、オンライン上でのコミュニケーションが消費者の生活に馴染み、企業のマーケティング活動においても当たり前となっていることが背景にあります。また、Shopifyといった自社ブランドを表現しやすいECプラットフォームがメジャーになってきて、比較的安価に性能の良いネットショップを作成できるようになったというのも理由として挙げられるでしょう。

特にコロナ禍では、消費者が店舗などに足を運んで商品を購入する機会が減り、オンライン上で購入することが生活に馴染みつつあります。商品の選択においても、デジタル上の接点でブランドの理念やストーリーに共感して購入する消費者が増えてきているのです。

こうした購買活動の変化は、BtoCのEC市場規模において数値として表れています。

BtoC-EC 市場規模の経年推移

出典:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査」

経済産業省による調査では、BtoCのEC市場規模が、物販系分野においては右肩上がりが続いていることが発表されました。

「旅行サービス」が大きな割合を占めるサービス分野では、コロナ禍において市場規模の縮小が見られましたが、2022年には前年比32.43%もの伸びを見せました。デジタル分野は、動画や音楽の有料配信は継続的に伸びましたが、オンラインゲームの利用率低下が、市場規模の縮小につながったと見られます。

新型コロナウイルス感染拡大がおさまって利用が減少した分野もありますが、コロナ禍をきっかけに利用が定着したものもあり、今後も継続されるものと考えられています。

海外のD2C市場

海外のD2C市場として、アメリカの市場規模を見てみます。

アメリカのD2C市場規模

出典:Statista「D2C e-commerce sales in the U.S. 2019-2023」

2020年のStatistaの調査結果では、アメリカのD2CにおけるECでの売上高は、2019年から右肩上がりに増加しています。消費者への直接販売によって、安価でより便利に速く商品を届けられ、D2Cが競争力で勝っていることが要因とされています。

アメリカでの市場拡大からも分かるとおり、日本にはアメリカ以上にD2Cが向いている条件が整っています。なぜなら、職人気質やものづくりへの想いを大切に商品販売ができるのがD2Cだからです。今後ますます拡大するでしょう。

D2CとECの違い

Shopifyとは

よく似ている言葉として、D2CとECが挙げられます。違いは何でしょうか?

  • D2C:商品・サービスの企画・製造・販売をすべて自社で行い、消費者に直接販売するビジネスモデル
  • EC:インターネット上で商品・サービスを販売する取り引き全般

 

EC(Electronic Commerce)は、インターネットを介して商品・サービスを販売する取り引きを意味します。商品を売買するサイトは一般的に「ECサイト」と呼ばれています。

D2Cの商品は、流通や小売店を介さずに販売するため、自社が運営するECサイトで販売されます。そのため、D2CにとってECは重要な販路となります。

D2CとBtoCの違い

D2CとBtoCもよく似ている言葉として取り上げられています。

  • D2C:商品・サービスの企画・製造・販売をすべて自社で行い、消費者に直接販売するビジネスモデル
  • BtoC:企業が消費者に商品・サービスを提供するビジネスモデル全般

 

上記の言葉の定義では、BtoCビジネスの中にD2Cが含まれています。「BtoC」では、誰から誰に向けてのビジネスなのか、という意味が定義され、「D2C」では、どのように商品を企画・製造・販売するか、が定義付けられているのです。

「メーカー」もD2Cと同じように商品の企画・製造を行います。D2Cと異なる点は、メーカーの販売経路には小売店や代理店などを含む点です。D2Cの場合は消費者にダイレクトに届けるところが特徴です。

D2Cのメリット・デメリット

企業がD2Cのビジネスモデルを採用した場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。小売店や代理店を販路に持つBtoCとは異なります。それぞれ見てみましょう。

メリット

D2Cのメリットは以下です。

手数料やコストを抑え、利益率を高められる

D2Cの場合、生産者である企業が、商品・サービスの企画開発から販売までを自社で行うため、小売店や代理店などを経由して販売する際にかかる手数料やコストを抑えることができます。

他社が運営するECサイトを利用したり、ECモールでの販売に頼ったり、小売店や代理店と契約して販売したりすると、利用手数料や販売手数料がかかります。しかし、D2Cでは自社で販売を行うため、手数料がかからず、流通コストを抑えることができるのです。その結果、利益率が向上し、収益性を高めることができます。

顧客情報やデータを直接収集・蓄積し、マーケティングに活用できる

販路に他社を介さないD2Cビジネスでは、消費者の声をダイレクトに受け取ることができ、商品のマーケティングに活かすことができます。

自社のECサイトで販売する場合、アクセスした人のサイト上の行動を収集して分析し、より効果的なサイト構築ができるようになります。また、自社店舗を持って販売する場合は、顧客から意見や感想を直接受け取ることができるでしょう。

D2Cのビジネスモデルは、顧客の声やニーズを反映して商品・サービスを作れるところに大きなメリットがあります。

自社独自のマーケティング戦略を練りやすい

自社のECサイトを中心に販売する場合、キャンペーンなどを展開しやすいのがD2Cのメリットです。

他社のECサイトを利用していると、そのプラットフォームのルールに則り行う必要があるため、自由度が低くなります。代理店や小売店などに販売を委託している場合も、販売業者が考えるキャンペーンに合わせる必要があり、意図しないマーケティングが行われてしまうリスクもあります。

D2Cでは、自社が大切にしている理念にあわせて、マーケティング施策を自由に展開できるのがメリットです。商品・サービスへの考え方や価値観を曲げずに済むので、想いを込めて届けられるでしょう。

デメリット

一方、D2Cにもデメリットはあります。

顧客開拓までに時間やコストがかかる可能性がある

D2Cのビジネスモデルでは、他社のECサイトや小売店を販路として活用しないため、商品やサービス自体を顧客に知ってもらうまでに時間やコストがかかる可能性があります。

Amazonや楽天をはじめとしたモール型サイトに掲載すれば、プラットフォーム自体の集客力にあやかって一定の流入を見込めます。しかし、自社でECサイトを構築したり、路面店をオープンさせたりする場合、自社サイトや店舗への集客から始めなければなりません。

集客のための広告やダイレクトメール、キャンペーンなどにコストもかかり、一定の効果が出るまでに時間がかかるでしょう。

商品・サービスの魅力がないと販売が難しい

集客ができたとしても、商品やサービスに魅力がないと、なかなか売れないというケースもあります。

消費者のニーズは変化しています。生産者の世界観やこだわりが反映された商品・サービスが好まれたり、より消費者自身に合うものを見つけ出して利用したいという価値観が広まってきています。類似サービスが世の中にあふれている中、なぜその商品・サービスでないといけないのか、その理由や意義がなければ購入につながりにくくなっているのです。

そのためD2Cビジネスを成功させるには、商品・サービスの魅力や価値を高めていくことが求められます。

認知度やブランド力を積み上げるのに時間がかかる

商品・サービスの魅力だけでなく、じっくりとファンを育てていき、認知度やブランド力を積み上げていく必要があります。これはすぐに実現できるものではなく、コツコツと積み上げていくものです。

瞬間風速的なマーケティングでは顧客の心を動かすことが難しくなっているからこそ、消費者や顧客と密接なコミュニケーションを取り、ファンを作っていくことが求められます。ビジネスが軌道に乗るまでには時間がかかることを想定しておきましょう。

D2Cビジネスにおける代表的なマーケティング手法

D2Cビジネスにおける代表的なマーケティング手法

D2Cビジネスを行う上で大切なのは、マーケティングです。消費者のニーズに合わせてより良い商品・サービスを作ったとしても、消費者に届かなければ意味がありません。

近年SNSによるダイレクトコミュニケーションが広がり、企業と消費者との距離は縮まっています。また、消費者ニーズも多様化しており、「応援消費」と呼ばれる、共感できる人やモノのためにお金を使いたい、という共感や体験を重視する傾向が強まっています。

こうした流れを受け、特に消費者との距離を縮めることができる、代表的なマーケティング手法を6つご紹介します。

SNSマーケティング

SNSマーケティングは、D2Cには欠かせない手法です。応援消費や共感マーケティングが重視されている中で、消費者と密にコミュニケーションを取ることができるのがSNSでしょう。

その中でも単なる広告的なメッセージを発信するのではなく、商品やサービスに込めた想いや、誰が作っているのか、商品やサービスを利用することで誰がどのように変化するのか、といった共感を呼ぶような投稿が、消費者には好まれます。

Twitter、Instagram、Tiktok、YouTube、Facebook、LINEなど、さまざまなSNSから、自社やターゲット顧客に合うプラットフォームを選択しましょう。

Web広告

自社だけで販売まで行うD2Cでは、Web広告で顧客との接点を作りにいく必要があります。ECサイトを構築しただけでは集客が難しいため、Web広告を活用します。

また、マス向けに一方的に商品の機能価値をアピールする従来の広告から、セグメントされた個人に向けての双方向なやりとりの中で、体験や情緒的価値を届ける広告へと変化しています。

ターゲットである消費者個人に適したWeb広告を打つことがポイントです。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、自社で作成したコンテンツを活用して、顧客になりうる層をファン化させる施策です。消費者に直接商品やサービスを販売するD2Cには必要な施策となります。

コンテンツマーケティングとして最も多く活用されているのが、記事コンテンツです。例えば、ファッションのD2Cであれば、自社サイト内に商品や素材についての解説記事や、職人へのインタビュー記事を掲載し、サイトに訪れた顧客に商品への理解を深めてもらいます。

その他、メルマガや動画を活用したマーケティングも含まれます。後ほど詳しくご紹介します。

インフルエンサーマーケティング

芸能人や読者モデル、YouTuber、SNSで人気の一般人をインフルエンサーと呼びます。そのインフルエンサーを活用して商品を訴求するのが、インフルエンサーマーケティングです。

インフルエンサーマーケティングは、SNSを活用しているミレニアル世代やZ世代に直接情報を届けやすいのが特徴です。広告色が強くなりすぎない打ち出し方も可能で、インフルエンサーによる口コミとして発信できます。

D2Cブランドがインフルエンサーマーケティングを活用するには、インフルエンサー自身が立ち上げるブランドをサポートする形で関与したり、自社商品をPRしてもらったり、インフルエンサーとのコラボ商品を制作してPRしたりといった方法を取ることができます。

メールマーケティング

メールマーケティングは、顧客一人ひとりの行動データを分析し、最適なメルマガを送ることで、顧客との接点や関係性を深めていくマーケティングです。

例えば自社サイトを訪問し、商品を購入カートに入れたまま離脱してしまったユーザーに対して、「購入し忘れていませんか?」といった内容でメルマガを送り、購入検討を促すこともできます。

動画マーケティング

動画マーケティングは、文章よりも視認性が高い点で、より重要な情報を伝えやすいコンテンツとして活用されています。

自社商品のブランドイメージをCMのように制作して配信したり、商品の詳細や使い方を動画で紹介したり、インフルエンサーマーケティングと掛け合わせて配信したりと、さまざまな活用方法があります。

制作コストはかかりますが、忙しい消費者の目を奪うことができるような動画コンテンツを制作できれば、SNSで拡散されていくことで認知を広げられるでしょう。

国内外の代表的なD2Cブランド

ここで、国内外で代表的なD2Cブランドをご紹介します。

日本のD2Cブランド

日本では、アパレル、化粧品、食料品、サプリメント、ペット関連で、代表的なサービスが出てきています。

アパレルブランド

Factelier(ファクトリエ)

Factelier
  • 公式サイト:https://factelier.com/
  • 「語れるもので日々を豊かに」をコンセプトに、美しく、着心地よく、ずっと使える服を直接届けるアパレルブランド。

 

COHINA(コヒナ)

COHINA
  • 公式サイト:https://cohina.net/
  • 身長150cm前後の小柄女性のためのアパレルブランド。小柄女性が一番美しく見えるぴったりサイズの洋服を提供。

 

ALL YOURS(オールユアーズ)

ALL YOURS
  • 公式サイト:https://allyours.jp/
  • 「”UnFashion”としての服」をコンセプトに、心地よさを一番に考え服を作っている。

 

FABRIC TOKYO(ファブリックトーキョー)

  • 公式サイト:https://fabric-tokyo.com/
  • ライフスタイルにFitするビジネスウェアを提供しているオーダーメイドのスーツブランド。実店舗でサイズを測定し、オンラインで注文。

 

<化粧品>

MEDULLA(メデュラ)

MEDULLA
  • 公式サイト:https://medulla.co.jp/
  • 5万通りの組み合わせから、髪質に合わせて提案する、パーソナライズヘアケアサービス。30万人の髪質診断データをもとに処方している。

 

BULK HOMME(バルクオム)

BULK HOMME
  • 公式サイト:https://bulk.co.jp/
  • 「メンズスキンケアの、ベーシックであり続ける。」をコンセプトに、男性の素肌に合うスキンケアを開発。

 

<食料品>

BASE FOOD(ベースフード)

BASE FOOD
  • 公式サイト:https://basefood.co.jp/
  • 「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」をミッションに掲げ、1食に必要な栄養素をすべてバランスよくとれるパンやパスタを提供。

 

snaq.me(スナックミー)

snaq.me
  • 公式サイト:https://snaq.me/
  • 人工添加物、ショートニング、白砂糖など不使用で、ナチュラル素材のみからできたおやつを、サブスクリプションで届ける定期宅配サービス。

 

SAKE HUNDRED(サケハンドレッド)

SAKE HUNDRED
  • 公式サイト:https://jp.sake100.com/
  • 最高品質の日本酒で世界中の人々の「心を満たし、人生を彩る」ことを存在意義とし、日本酒のECサイト販売を行う。

 

<サプリメント>

COMP(コンプ)

  • 公式サイト:https://www.comp.jp/
  • ヒトの健康に欠かせない必須栄養素を独自のバランスで配合したバランス栄養食を提供。パウダー、グミ、ドリンクから選べる。

 

FUJIMI(フジミ)

FUJIMI
  • 公式サイト:https://fujimi.me/
  • オンライン上での肌診断をもとに、一人ひとりにあったサプリを提供する、パーソナライズサプリメントのブランド。

 

<ペット関連>

PETOKOTO FOODS(ペトコトフーズ)

  • 公式サイト:https://foods.petokoto.com/
  • 新鮮でバランスのとれた食生活を実現する、国産・保存料無添加・獣医師開発のペット専用フレッシュフード。

 

CoCo Gourmet(ココグルメ)

  • 公式サイト:https://coco-gourmet.com/
  • 総合栄養食基準に準拠した、獣医師監修の国産手作りドッグフードを提供。

海外のD2Cブランド

海外にも人気のD2Cブランドが多く存在しています。

<アパレルブランド>

Allbirds(オールバーズ)

Allbirds
  • 公式サイト:https://allbirds.jp/
  • 靴用に特別に作られた革新的なウール素材を開発し、「より良いものを、より良い方法で」シューズを作り上げているブランド。地球環境へのこだわりもある。

 

Warby Parker(ワービー パーカー)

  • 公式サイト:https://www.warbyparker.com/
  • メガネ、サングラス、コンタクトを提供する、ニューヨーク発のアイウェアメーカー。5つのフレームを自宅で無料試着が可能。

 

<化粧品>

Glossier(グロッシアー)

Glossier
  • 公式サイト:https://www.glossier.com/
  • ブロガー発のコスメブランド。Instagramアカウントでコンスタントに発信している。

 

Prose(プローズ)

Prose
  • 公式サイト:https://prose.com/
  • カスタマイズできるヘアケア商品を提供。髪質や用途にあわせて自分にあったものを購入できる。

 

<食料品>

Blue Apron(ブルー エプロン)

Blue Apron
  • 公式サイト:https://www.blueapron.com/
  • 料理に必要な食材などをパッケージして配送するミールキットを提供。

 

Daily Harvest(デイリーハーベスト)

Daily Harvest
  • 公式サイト:https://www.daily-harvest.com/
  • 新鮮なスーパーフードを中心としたフルーツスムージーのサブスクリプションサービス。

 

<サプリメント>

Ritual(リチュアル)

Ritual
  • 公式サイト:https://ritual.com/
  • 透明性の高い原料を使ったサプリメントブランド。

 

Care/of(ケアオブ)

  • 公式サイト:https://takecareof.com/
  • オンライン上で質問に答えることで、パーソナライズしてお届けされるサプリメント。

 

<ペット関連>

Just Food For Dogs(ジャスト フード フォー ドッグス)

Just Food For Dogs

 

The Farmer’s Dog(ザ ファーマーズ ドッグ)

The Farmer's Dog

D2Cブランドの成功事例

数々のD2Cブランドをご紹介しましたが、ここではさらに詳しく成功事例をご紹介します。どのようなブランドが、どのようにして成功していったのか、マーケティング手法も見てみましょう。

成功事例1 自社サイトの記事コンテンツを中心に顧客との接点を増やす|Factelier(ファクトリエ)

Factelier

美しく、着心地よく、ずっと使える服を直接届けるアパレルブランド、Factelierでは、工場から直接販売する仕組みであるD2Cであっても、顧客が商品を購入するまでにさまざまな接点を設けています。

Factelierのサイトには、新商品の紹介やコーディネートの参考になるような記事が並んでいます。職人のこだわりを伝えるインタビュー記事もあり、サイトを訪れた顧客がファクトリエの商品をより深く理解できるようになっています。

また、動画でコーディネートを紹介していたり、公式Twitterでは顧客の発信をリツイートしてコミュニケーションを取ったりしています。こうした過程で、顧客がファンとなってエンゲージメントが高まり、大きな売上につながっているのです。

公式サイト:https://factelier.com/

成功事例2 顧客のSNSでのフィードバックを商品に活かす|snaq.me(スナックミー)

snaq.me

snaq.meはナチュラル素材のみからできたおやつを、サブスクリプションで届ける定期宅配サービスです。元は市販のおやつを販売していましたが、消費者が欲しい商品を届けるためにD2Cビジネスへと変更しました。

好みのおやつが届く「おやつ診断」、手軽におやつを試すことができるおしゃれな「おやつ体験BOX」で、おやつを食べるまでの体験も楽しい時間にしているのが特徴です。SNS上では積極的に顧客の投稿にリアクションすることで、顧客との関係性を深めるだけでなく、商品へのフィードバックを集め商品に活かしています。

公式サイト:https://snaq.me/

成功事例3 SNSでアドバイスをもらえる無料試着サービスを提供|Warby Parker(ワービーパーカー)

メガネ、サングラス、コンタクトを提供する、ニューヨーク発のアイウェアメーカー、Warby Parker。世界で初めてD2Cビジネスを成功させたブランドと言われています。メガネは高価なものとされていましたが、自社でデザインから製造まで一貫して行うことで低価格で高品質なメガネを販売できたのです。

無料でメガネを自宅で試着できるサービスでは、顧客がSNSに投稿した内容をもとに、ブランドからアドバイスを送るサービスも実施しており、ファンの獲得につながっています。

公式サイト:https://www.warbyparker.com/

成功事例4 おしゃれなカップでお届けし罪悪感をなくす|Daily Harvest(デイリーハーベスト)

Daily Harvest

新鮮なスーパーフードを中心としたフルーツスムージーのサブスクリプションサービス、Daily Harvest。毎週冷凍されたスムージーベースが届き、牛乳などとミキサーにかけるだけで簡単に美味しいスムージーを作れるとして人気です。

「Farm to Frozen(農家から冷凍庫へ)」をブランドコンセプトとしており、買ってきた野菜や果物でスムージーを作るよりも栄養価が高いことが評価されています。価格設定にもこだわりがあり、1週間単位での注文数が多いほど、1杯あたりが割安になります。

冷凍食品を購入することに罪悪感を覚える消費者もいる中で、Daily Harvestは自宅に直接届けること、おしゃれなカップに入れることで、購入する体験自体をワクワクするものにさせました。

公式サイト:https://www.daily-harvest.com/

D2Cビジネス成功のポイント

D2Cビジネス成功のポイント

最後に、D2Cビジネスを成功させるための要素を見ていきましょう。ポイントを4つご紹介します。

ポイント1 D2Cに適した商品、品質である

まず、D2Cビジネスを始めるにあたり、D2Cのビジネスモデルに適してる商品やサービスであることがポイントです。

先ほど成功事例でもご紹介したような「アパレルブランド」「化粧品」「食料品」「サプリメント」といった商品は、D2Cのビジネスモデルに合いやすいです。従来の商品は、販売代理店や流通・小売店を介しての販売のため価格も高く、オリジナリティよりも大量生産が可能な商品設計であることが多いですが、D2Cであれば異なります。

成功するD2Cビジネスは、顧客のニーズを把握して満たすことができるオリジナリティがある商品で、顧客の購買行動を促せるような品質であることがポイントです。

ポイント2 独自の世界観、共感を生むストーリーがある

売れているD2Cブランドには、独自の世界観があり、顧客からの共感を呼ぶようなストーリーがあります。世界観や共感ストーリーこそが、顧客が商品を選ぶ理由になります。

ものづくりの背景や商品に込めた想い、新たな体験価値などを、顧客が感じられることが重要です。共感できるポイントがあれば、ファンとなった顧客は口コミでどんどん広めたくなります。

こだわった商品づくりはもちろん、自社ブランドを確立するようなマーケティング活動も行う必要があります。

ポイント3 データにもとづいた戦略立案ができている

D2Cビジネスは、デジタルマーケティングやECに強いサービスが、多く成功しています。

共感を生むストーリーがあるD2Cブランドを作ることができたら、それらを自社サイトでコンテンツとして掲載したり、SNSを活用するなどして伝えていきます。その過程で、SNSや自社サイトに集まった行動データや顧客のリアクションを集計していくのです。

収集データをもとに、商品へのフィードバックを行ったり、販売戦略を見直したりすることがポイントです。スピード感を持って改善していくことが成功への近道と言えます。

ポイント4 購入しやすいECサイト、決済方法を用意している

D2Cブランドはオンライン上で販売していることが多いです。その中でも成功しているD2Cブランドほど、Shopifyといったプラットフォームを使い、消費者が商品を購入しやすいECサイトや決済方法を用意しています。

ECサイトでサイト訪問者が商品をカゴに入れたまま決済せずにサイトから離脱してしまうことを「カゴ落ち」と言います。カゴ落ちの原因として、送料や手数料が高いことの他に、希望する決済方法がないことも挙げられています。

世界観に共感してくれた消費者は、今後長く付き合っていく顧客になりえます。迷うことなく購入できるようなECサイトを制作し、決済方法も幅広く設けておくことが、D2Cビジネスの成功のポイントの一つです。

まとめ|さらなる拡大を見せるD2C市場

今回は、D2Cビジネスの基本知識として、定義や市場規模、メリット・デメリットを解説しました。

実際にどのようなマーケティング手法が取られているのか、国内外で代表的なD2Cビジネスが何なのか、具体的に見ていくことで、成功するD2Cブランドの共通点や特徴が見えてきたのではないでしょうか。

D2Cビジネスは、消費者のSNS利用が増える昨今、消費者にアプローチしやすいモデルとも言えます。今後ますます市場は拡大していくでしょう。他社事例を見ながら、自社の商品・サービスがD2Cビジネスに転換できるか考えてみてください。

【この記事の監修者】

豊田 亮太

グロースマーケター

Shopify Japanの初期メンバーとして、日本市場におけるShopifyの普及に貢献。ECプラットフォーム、決済代行サービス等に関して豊富な知見を持つECのエキスパート。LinkedInページ:https://www.linkedin.com/in/ryota-toyoda-b45127138/

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