KOMOJUのパートナー企業であり、800以上の日本ブランドの中国進出をサポート実績がある株式会社THE H(以下THE H)代表取締役の濱一郎氏に、日本のEC事業者様向けに中国のオンラインショッピングの現状と中国人消費者を取り込む方法について伺いました。
ECサイトの市場拡大や越境ECに興味はあるものの、何から始めればよいか悩んでいるEC事業者様はぜひ参考にしてみてください。
まとめ(先読みポイント)
- 2025年8月に経済産業省が公開された調査データによると、中国人消費者による日本からのBtoC越境EC購入額は約2兆6,372億円と推計され、米国(約1兆5,978億円)を上回る世界最大の市場(経済産業省『令和6年度 電子商取引に関する市場調査』)
- 「越境EC」と聞くと大規模投資を想像しがちだが、実際は現状のECサイトを大改修せず、決済手段の追加やSNS導線の整備だけで中国需要を取り込める
- 中国でのEC決済の89%をスマホ決済(Alipay・WeChat Pay)が占める中、VISA/Mastercardはわずか2%にとどまる
- 中国ビジネス支援800社以上の実績を持つTHE Hと決済方法導入のハードルを下げるKOMOJUが、スモールスタートの実践知を解説
中国人消費者が日本製品を求めるのは品質と安全性や地方の特産品
化粧品・スキンケア、健康食品・サプリメントなど「品質と安全性」への信頼が背景にあるカテゴリーは依然として強く、日用雑貨やベビー用品、日本酒・お菓子といった地方の特産品への関心も広がっています。
購買の起点となっているのは、中国版Instagramとも言われる「小紅書(RED)」や中国版TikTokにあたる「抖音(Douyin)」でのライブコマース・ショートムービーです。
THE Hがプロモーションを担当したボトル缶の日本酒は、この導線から中国で1日1万本以上の販売を記録しました。
世界の越境EC市場は年率20%超で拡大が見込まれ、中国は伸び続ける市場のひとつです(経済産業省『令和6年度 電子商取引に関する市場調査』)。「日本製品」というブランド自体が既に強い信頼を得ているため、現地法人の設立や許認可取得なしに始められる越境ECモデルなら、新規参入でも十分に勝負できます。
日本と中国、ECの「当たり前」はここが違う
日本と中国のECでは、流入経路、購買判断のプロセス、決済手段や配送への期待値が異なります。
項目 | 🇯🇵 日本 | 🇨🇳 中国 |
ECへの流入の起点 | 小紅書(RED)・抖音(Douyin)のSNS投稿・ライブコマースでの体験・口コミが起点 | |
購買判断の | 口コミの閲覧や動画を参考に検討する傾向が強い | ライブコマースで配信者にリアルタイムで質問しながら購入する「対話しながら買う」文化が根付いている。SNS上の口コミ・体験が信頼の起点 |
決済手段 | クレジットカードが最も多く、続いてPayPay等のスマホ決済 | キャッシュレス比率86%超。Alipay・WeChat Payの2つでキャッシュレス決済の6割超のシェアを占める。 |
配達スピードへの期待 | 「翌日配送が当たり前」が定着。Amazonの当日配送、楽天の「最強配送」(翌日着)など迅速な配送への期待値が高く、遅延はカゴ落ち要因になる | 都市部では注文から30分前後で日用品が届く生活が都市部では当たり前。 ECでも配送スピードへの感度が非常に高い |
既存ECサイトのまま中国人消費者のお客様を獲得する3つのアドバイス
中国市場向けのECサイトを構築する前に、まずは既存の国内ECサイトで中国人消費者が使いやすい状態にするために、THE Hが挙げる「最低限すべきこと」は次の3つです。
- 購入画面にAlipay・WeChat Payを追加する
- 商品名・説明文を簡体字で用意し、越境ECである旨や配送・関税の目安を明記して購入前の不安を解消する
- 小紅書やWeChat公式アカウントに商品情報を置き、ECサイトへ誘導する導線をつくる
この3つを整えるだけで、「ここなら安心して買える」と感じてもらいやすくなります。
決済を現地仕様にするとCVRはどう変わるか
決済方法が現地の利用実態と合っているかは、購入完了率に直結します。
Worldpayの「Global Payments Report 2026」によると、2025年の中国EC決済におけるスマホ決済(Alipay・WeChat Pay等)のシェアは89%に達する一方、クレジットカードはわずか4%(うちVISA・Mastercardは2%)にとどまります。現地市場で主流の決済手段を揃えられているかが、購入完了率(CVR)の明暗を直接分けると言えます。
Alipay・WeChat Payのない決済画面は、中国人消費者にとって「支払えないサイト」という認識になり、カゴ落ちの主要因になっています。
決済代行サービス「KOMOJU」は、Alipay・WeChat Payをはじめとする中国決済手段のほか、PayPay、コンビニ決済、Paidyといった国内の主要な決済手段を一括で導入できます。また、初期費用や月額費用はかからず、決済手数料のみの料金体系のため、まずは既存のECサイトにAlipay・WeChat Payを導入して効果検証がしやすいサービスです。詳細は、決済方法の一覧ページとKOMOJUの導入ステップをご覧ください。
THE Hの支援先では、中国EC市場での売上高を7億円規模まで拡大したケースや、WeChatミニプログラムを立ち上げてわずか1年で売上1億円を達成したケースもあります。いずれもサイトの大改修ではなく、決済とコンテンツの導線を現地仕様に合わせたことが成果につながっています。
専門家からのアドバイス:焦らず、小さく検証する
「越境EC」と聞くと大きな投資や体制構築を思い浮かべがちですが、まずは現状のサイトに決済手段を2つ追加する、SNSに商品を置いてみるといった小さな一歩で十分です。
THE Hでは、本格的な投資判断の前に3ヶ月程度の初期分析をおすすめしており、そこから3年スパンで計画を描くことで、初年度から完璧を目指す必要がなくなります。
焦らず、小さく検証しながら、信頼できるパートナーと一緒に進めることが、結果的に一番の近道です。
中国進出にご興味のある方はThe Hにご連絡ください。
KOMOJUは、Alipay・WeChat Payと主要な国内決済方法を一括に導入でき、Shopify、Wix、Woocommerce、SHOPLINEなどの人気なECカートにも開発不要で連携可能です。また、決済ページのみを発行し販売をスタートできる「リンク型決済」もご用意しているため、既存サイトを改修せずに手軽な検証からスタートできます。
中国向けの決済導入や売上拡大をお考えの方は、KOMOJUの無料登録からはじめましょう。
THE Hについて
株式会社THE H(本社:東京都港区、代表取締役:濱一郎、設立:2021年3月、資本金:1億円)は、
日本と中国のビジネスの橋渡し役として、中国のテック企業をはじめとする有力企業の日本進出に加え、日本企業の中国市場への越境EC進出も数多く手がけてきました。 法人設立、人材採用、販路開拓、投資マッチングから、越境EC強化支援、ECプラットフォーム最適化、マーケティング・ブランディング、サプライヤー交渉、物流、OEM・ODMまで、日中両国の企業の海外進出・事業拡大を一気通貫で伴走支援しています。
【この記事の貢献者】
濱一郎
株式会社The H | 代表取締役
京セラ・リコーで新規事業開発や海外営業に従事し、2016年にThe Hを独立。
自らEC商社を立ち上げ、数十の日本ブランドを中国市場でブランディング、日本企業の越境ECプロジェクトにも参画、800を超える日本ブランドの中国進出をサポート。
日本と中国にルーツを持ち、それぞれに20年ずつ在住し、現在は中国に拠点を置く。
よくあるご質問
Q1. 越境ECを始めるには、ECサイトの大規模な改修が必要ですか?
必要ありません。決済画面にAlipay・WeChat Payを追加し、商品情報を簡体字で用意してSNSからの導線をつくるだけでも、中国需要の取り込みを始められます。決済画面にAlipay・WeChat Payを追加するにはKOMOJUをご利用し、中国版Instagramとも言われる「小紅書(RED)」や中国版TikTokにあたる「抖音(Douyin)でのプロモーションはThe Hがご支援可能です。
Q2. 中国向けに最低限必要な決済手段は何ですか?
AlipayやWeChat Payを含むスマホ決済は2025年の中国でのEC決済の約9割を占めるため、まずこの2つを導入することが優先度の高い一歩です。
Q3. 中国人消費者を対象する際は、クレジットカード決済を提供していれば十分ですか?
いいえ、Worldpayの「Global Payments Report 2026」によると、2025年の中国でのEC決済におけるスマホ決済(Alipay・WeChat Pay等)のシェアは89%に達する一方、クレジットカードはわずか4%(うちVISA・Mastercardはたった2%)にとどまります。中国人消費者をターゲットする際には、AliPayとWeChatPayなど現地市場で主流の決済手段を揃えらければ、カゴ落ちを防ぎ、購入完了率(CVR)を向上することが期待できます。
Q4. 中国市場は今も成長していますか?
はい。2024年度時点で中国人
消費者による日本からのBtoC越境EC購入額は約2兆6,372億円と推計され、米国からの購入額を上回る世界最大の市場です(経済産業省『令和6年度 電子商取引に関する市場調査』)。





















