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ソーシャルレンディングとは?
最終更新日:2022 年 12 月 28 日

ソーシャルレンディングとは?お金が流れる仕組みやメリット・デメリットを解説

目次

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株式投資や不動産投資といった投資手法があるなかで、企業に直接融資を行う「ソーシャルレンディング」が注目されています。利回りが高水準であることが人気の理由の1つですが、具体的にどのような仕組みで収益を得られるのでしょうか。

今回の記事では、ソーシャルレンディングサービスの概要に加え、メリット・デメリットを紹介します。ソーシャルレンディングを通して投資を行う際の基礎知識となるので、興味のある方は参考にしてみてください。

ソーシャルレンディングとは?

ソーシャルレンディングとは、「融資型(貸付型)クラウドファンディング」とも呼ばれており、企業が不特定多数の出資者から資金を調達するシステムです。事業資金を増やしたい企業と、利息でお金を増やしたい投資家をマッチングします。

ソーシャルレンディングは、クラウドファンディングの一種ですが、一般的に知られているクラウドファンディングとは明確に異なります。まず、クラウドファンディングは、出資者が金銭的な見返りを求めない「寄付型」、「購入型」といったパターンが多く、気軽に利用しやすいのが特徴です。

一方で、ソーシャルレンディングは、投資家からお金を借りることを目的としており、契約時に定めた利息を支払わなければなりません。つまり、クラウドファンディングと異なり、金銭的なやり取りが生じるということです。

また、株式投資とも混合されますが、ソーシャルレンディングは、「サービスを運用するファンドへの投資」である一方で、株式投資は、「企業そのものへの投資」である点に違いがあります。融資する投資家側から見ると、ソーシャルレンディングは、ある程度の利回りを予想することができます。しかし、株式投資は予測不可能な動きをすることから、利回りを予想しにくい点がデメリットと言えます。

ソーシャルレンディングが注目される理由

ソーシャルレンディングが注目されている背景

ソーシャルレンディングが注目されている背景に、スタートアップ企業やベンチャー企業といった新興企業でも資金を調達しやすい点が挙げられます。一般的に、大企業や歴史の長い企業であれば、金融機関から融資を得られやすい一方、新興企業の場合、厳しい融資審査を通過することが難しく、十分な資金を確保できない点が課題でした。

将来性の高い新興企業であっても、「取引実績が少ない」、「担保がない」、「リスクがある」といった理由から、融資を断られてしまうというケースも少なくありません。

そこで、金融機関ではなく、投資家から直接資金を調達できるソーシャルレンディングの注目が高まっています。もちろん、ソーシャルレンディングでも、融資の審査を通過する必要がありますが、金融機関と比較すると、審査基準のハードルが低いのが特徴です。このように、銀行から融資を受けられない企業や、複数の資金調達先を確保したいという企業が、ソーシャルレンディングを活用しています。

ソーシャルレンディングの仕組み

ソーシャルレンディングは、「資金を調達したい企業」と、「投資をしたい投資家」をマッチングするサービスです。ソーシャルレンディングを運営する企業は、両社の間に入ってファンドを募集し、個人投資家から資金を集め、融資を希望する企業に融資を行います。

また、融資を行った投資家は、利息によって利益を確保できるのがソーシャルレンディングの特徴です。ソーシャルレンディングでは、サービスごとに融資を受ける際の利息が決められており、投資家は出資額に応じて利息を受け取れます。

たとえば、ソーシャルレンディングサービスを通して、15%の金利で企業に融資したと仮定します。15%のうち、5%をソーシャルレンディングサービスが取得、10%を投資家が取得といった仕組みで運用することで、資金を調達できる法人企業だけでなく、投資家にも恩恵があります。

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングは、法人企業と投資家それぞれにメリットがあります。これから活用したいと検討している方は、どのようなメリットを得られるのかをチェックしてみてください。

実績が少なくても資金を調達しやすい

融資を希望する企業側のメリットは、会社としての実績が少なくても資金を調達しやすい点です。金融機関から融資を受ける際には、企業の売上や取引実績、創業からの年数など、さまざまな評価項目があるため、新興企業は簡単にお金を借りることはできません。

ソーシャルレンディングでも審査はありますが、過去の実績ではなく、将来的なビジネスの成長性や返済能力が重点的に評価されます。信用に値する事業計画を持っていれば、これまでの実績に関係なく、スタートアップ企業やベンチャー企業でも融資を受けられます。

資金調達までのスピードが早い

金融機関で融資を申請しても、会社の審査や資金の用意などの時間がかかるため、すぐに融資を受けることができません。また、長い審査期間を経て、最終的に融資を受けられない場合、時間だけを無駄にしてしまいます。

一方、ソーシャルレンディングは、審査期間も短く、申請をしてから融資を受けるまでのスピード感がメリットです。投資家から直接資金を調達できるという点が、金融機関よりも有利に働いています。

少額投資が可能

投資家のメリットは、少額からでも投資できることです。一般的に、投資のイメージとして、数十万〜数百万円の資金が必要であることが多いです。

しかし、ソーシャルレンディングは、サービスにもよりますが、1万円からの投資にも対応しています。手元の資金を十分に確保したうえで、投資活動を行えるのがソーシャルレンディングのメリットです。

元本価額の変動がない

ソーシャルレンディングは、株式投資と異なり、元本価格の変動リスクを抑えられます。株式投資には価格の変動が付きもので、大きな利益を確保するチャンスがある一方、損失を抱えることもあります。

契約時に利息が決定しているソーシャルレンディングは、価格変動のリスクがなく、予想通りの利益を確保できます。ただし、元本が保証されているわけではないため、企業の倒産による貸し倒れのリスクには注意が必要です。

ソーシャルレンディングのデメリット

ソーシャルレンディングは、デメリットにも気を付ける必要があります。投資家側のデメリットが多いことから、ソーシャルレンディングで投資をチャレンジしてみたい方は、しっかりと確認しておきましょう。

貸し倒れのリスクが存在する

ソーシャルレンディングは、元本の価格変動リスクはありませんが、貸し倒れのリスクが存在します。たとえば、融資を受けた法人企業が、業績不振になったり、返済能力が低下してしまったりすることで、貸し倒れが起こる可能性があります。

一度、貸し倒れの状態になると、投資家が出資した資金が返済されないため、損失につながります。過去には、ソーシャルレンディングで貸し倒れが発生し、裁判になったケースもあるため注意しましょう。

投資期間中に解約できない

ソーシャルレンディングは、一度資金を投資すると、投資家側で解約ができません。満期になるまで資金がロックされてしまい、別の企業に投資をすることも不可能となります。

仮に、複数の法人企業に投資を行いたい場合には、別々の口座を開設しなければなりません。ソーシャルレンディングで複数の事業先に投資する方は、口座管理が難しくなる点に注意しましょう。

早期償還のリスクがある

投資期間中に解約できない一方で、早期償還のリスクに注意が必要です。早期償還が行われると、想定していた利益を確保できずに、十分な成果を得られない可能性があります。

また、一部の会社からは、投資の運用期間が終了したあとも、資金返済の延長を求められる場合もあります。このように予想外のトラブルも起きやすいことから、リスク管理をしっかりと行うようにしましょう。

ソーシャルレンディングの種類

ソーシャルレンディングの種類

ソーシャルレンディングには、さまざまな種類があります。「マーケット型」、「ファンド型」、「オークション型」の3つの種類について紹介します。

マーケット型

マーケット型とは、ソーシャルレンディングのサービスを運用する会社が、融資を受ける法人企業を審査します。企業情報や経営者の個人情報に加え、希望する融資金額を運用会社に伝えたうえで、信用情報機関のデータをもとに格付けを行っていくのが特徴です。

融資を提供する投資家は、格付けを参照しながら、どのくらいの金利で融資を行うのかを決定できます。とはいえ、マーケット型は、需要と供給によって金利が変動することから、投資家が希望する金利で貸し付けられない可能性があります。融資したい投資家が多い場合には、低い金利が優先権を得られる仕組みとなっています。

ファンド型

ファンド型のソーシャルレンディングは、日本国内でも主流となっている方法です。まず、ソーシャルレンディングサービスを提供する会社が、個人投資家から融資に必要な資金を集めます。そして、融資を必要としている法人企業が利益を出すと、投資家に対して、投資金額に利息を付けたうえで償還します。

ファンド型であれば、投資家は、自身で融資先の情報を調べる必要がないほか、金利の設定も不要です。運用会社が融資先のリスクに応じて、金利を決めてくれるため、初めてソーシャルレンディングを利用する投資家におすすめです。

オークション型

オークション型は、投資家が提示する金利をオークション形式で決定する方法です。貸し手である投資家の入札によって金利を提示していき、一番安い利率で入札した投資家(複数の場合もある)が融資を提供する権利を得られます。

金融市場の相場や一般利率に影響されないため、投資家に対して、自社の信用性をアピールすることで、低金利での借り入れを実現できます。また、投資する人数によって金利が変動するため、大型の融資が成立する可能性もあります。

代表的なソーシャルレンディングサービス

ソーシャルレンディングサービス一覧

最後に、ソーシャルレンディングを提供するサービスを紹介します。ソーシャルレンディングサービスごとの違いや、どのようなメリットがあるのかを確認してみてください。

クラウドバンク

「クラウドバンク」は、証券会社が運用しているソーシャルレンディングサービスです。証券会社が運用していることから、融資の借り入れを希望する企業にとって、高い審査基準をクリアしなければなりません。ただし、2021年現在で、デフォルト率は0%と、貸し倒れや返済不能などのリスクを排除し、安全に資金を提供できるのがメリットです。

また、クラウドバンクは、平均利回り約7%と高い実績があります。アメリカドルでの投資にも対応しており、幅広く分散投資を行いたい方におすすめのサービスです。

Bankers

Bankers(バンカーズ)は、2020年12月に誕生した新しいソーシャルレンディングサービスです。サービス開始から1年ほどでありながら、累計貸付額は4億円以上の実績があるほか、利回りも約1.8〜6%と堅実な運用を期待できます。

さらに、Bankersには、「セイムボート出資」と呼ばれる、Bankersの運用会社も投資を行うことで、リスクを共有するシステムを採用しています。

CAMPFIRE Owners

CAMPFIRE Owners(キャンプファイアーオーナーズ)は、クラウドファンディングでも人気のある「CAMPFIREグループ」が運営しているサービスです。融資型のCAMPFIRE Ownersは、2019年から始まり、累計ファンド数は約40件、利回りも3.0〜7.0%と高水準です。

一般的なソーシャルレディングサービスと異なり、CAMPFIRE Ownersでは、企業活動の応援を目的としているのも特徴です。事業の成功を融資でサポートすることで、金銭的なメリット以上の満足感を得られます。

Funds

Funds(ファンズ)は、1円からの投資が可能なソーシャルレディングサービスです。投資額のハードルが低いため、投資を専門としている方だけでなく、初めて投資にチャレンジしてみる方にもおすすめです。

また、Fundsの融資案件では、融資を受けた企業の全財産が返済資源となるリコースローン方式を採用しており、貸し倒れや返済不能などのリスクを抑えられます。利回りも1.9〜6%と高く、成果を得られやすいのもメリットです。

FUELオンラインファンド

FUELオンラインファンドは、不動産関連の企業に融資を提供するソーシャルレンディングサービスです。金融機関同様に厳しい審査基準を設けているため、返済不能になるリスクを軽減し、安全に投資できます。

FUELオンラインファンドでは、対象の不動産から賃貸収入をリターンとしており、平均利回りは約3%と安定した運用が可能です。融資先の不動産情報も開示されているため、経営状況や実績などを踏まえた上で投資先を決められます。

まとめ

ソーシャルレンディングは、企業を金銭面でサポートしながら、投資家自身も収益を確保できるサービスです。株式投資と異なり、平均利回りも高く、少額での投資も可能であることから、初心者から上級者まで参加できます。

ただし、各サービスで厳しい審査基準が設けられているものの、倒産や貸し倒れなどのリスクが伴う投資手法であるため、資産管理には注意が必要です。

本記事では「ソーシャルレンディング」について解説しました。FinTechの基本情報やその他の応用分野について学びたい方は、FinTech(フィンテック)の概要解説もぜひ参考にしてください。

よくある質問

ソーシャルレンディングは、「資金を調達したい企業」と、「投資をしたい投資家」をマッチングするサービスです。

ソーシャルレンディングを運営する企業は、「資金を調達したい企業」と「投資をしたい投資家」の間に入ってファンドを募集し、個人投資家から資金を集め、融資を希望する企業に融資を行います。投資家は出資額に応じて利息を受け取れます。

ソーシャルレンディングは、企業と投資家それぞれにメリットがあります。企業側のメリットは実績が少なくても資金を調達しやすいということや、資金調達までのスピードが早いということがあります。一方で投資家にとっては、少額投資が可能ということ、元本価額の変動がないことがメリットとして挙げられます。

貸し倒れのリスクが存在すること、投資期間中に解約できないこと、早期償還のリスクがあるということがデメリットとして挙げられます。

代表的なサービスにはクラウドバンク、Bankers、CAMPFIRE Ownersがあります。

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