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個人でネットショップを開業するには? 開業する方法、費用、成功ポイントを解説

ネットショップ開業
最終更新日:2025 年 05 月 12 日

目次

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KOMOJU(コモジュ)は個人から世界的大企業まで様々な事業者が利用している日本の決済プラットフォームです。

「ネットショップを始めてみたいけれど、何から手をつけていいかわからない」「開業に必要な手続きや準備が多すぎて不安」そんな悩みを持つ方は少なくありません。成功するためには、ショップの方向性を明確にし、商品の選定から仕入れ、許可の取得、出店方法の選択、集客戦略まで、段階的に準備を進めることが重要です。

この記事では、これからネットショップを始めたいと考える個人や小規模事業者の方に向けて、開業までに必要なステップや費用、成功のポイントをわかりやすく解説します。はじめてのネットショップ運営でも安心してスタートできるよう、実践的な内容をお届けします。

ネットショップは拡大傾向

2023年のネットショップ市場は引き続き拡大傾向にあり、個人消費者向けのBtoC-EC市場は前年比9.23%増、企業間取引を対象としたBtoB-EC市場も前年比10.7%増と、いずれも大きく成長しています。

BtoC-EC市場の内訳を見ると、サービス系が前年比22.27%と最も高い伸びを示し、次いで物販系が4.83%、デジタル系が2.05%と続いています。これらの数値からも、EC市場全体がさまざまな分野で需要を拡大していることがわかります。

▼BtoC-EC市場規模の経年推移(単位:億円)

BtoC-EC市場規模の経年推移

画像引用:経済産業省「電子商取引に関する市場調査(令和5年度)」

ネットショップ市場が拡大している背景には、スマートフォンの普及や決済手段の多様化などによる消費者の購買行動の変化が挙げられます。

また、SNSや動画広告により個人で商品の認知拡大ができるようになったことも、個人や小規模事業者がネットショップを始められる環境を後押ししています。

ネットショップを個人で開業する手順

個人でネットショップを立ち上げる場合、以下の9つの手順で検討・準備を進めてみましょう。

  1. 商品やショップのコンセプトを決める
  2. 販売する商品を決める
  3. 仕入れ方法を検討する
  4. 営業・販売許可を取得する
  5. ネットショップの出店方法を決める
  6. ネットショップを構築する
  7. 決済方法を決める
  8. 開業届を提出する
  9. 販売開始後、集客を実施する

1. 商品やショップのコンセプトを決める

まず、商品やショップのコンセプトを決めます。たとえば「人にも環境にもやさしい」「子育てに追われても、仕事を通して自分らしくい続ける」など、商品やショップ全体に一貫された理念のことです。

そして、コンセプトからターゲットと訴求ポイントもあわせて考えます。「環境問題に興味があって経済的に少し余裕が出てきた30代以降の人に、値段は競合より高くても人の肌や環境にやさしい素材を使っていることをアピールする」「子育てと仕事に忙しいパパママに、子育てを楽にすることに罪悪感を持たせないようなユーモアのある育児グッズを販売する」といった設定です。

世界観を具体的に設定することで、ショップ全体のブランディングがブレにくくなります。

2. 販売する商品を決める

次に、ターゲットと訴求ポイントを基に販売する商品を具体的に決めます。生産や仕入れにどのくらいのコストがかかるか計算しながら、商品の種類の数や1ヶ月の販売個数なども設定しましょう。

また、販売する商品がネットショップで取り扱い可能かを確認することも重要です。必ずプラットフォームの利用規約や関連法規を確認したうえで商品選定を行いましょう。

【ネットショップで販売できない商品例】

  • 販売が制限されているもの(事前に営業・販売許可や資格などが必要)

例:医薬品、酒類、中古品(古物)、化粧品の一部 など

  • 販売が禁止されているもの

例:偽ブランド品、ニコチンを含むたばこ、薬物関連商品、チケット など

(参照:販売禁止の商品タイプ│Shopify販売不可・登録禁止の商品 | BASE

3. 仕入れ方法を検討する

オリジナル商品の製造販売ではない場合、販売する商品の仕入れ方法を検討します。ここでは代表的な5つの仕入れ方法を簡単にご紹介します。ネットショップ開業仕入れガイドでは、具体的な仕入れ方法や、代表的な仕入れサイトをご紹介していますので参考にしてください。

仕入れ方法

概要・特徴

メリット

デメリット

メーカーから仕入れる

メーカーと直接契約して仕入れる方法

中間マージンが少なく仕入れ価格が安い

ある程度の発注数が求められることが多い

ドロップシッピングを用いる

在庫を持たずに販売し、発送は提携先が行う方法

在庫・発送管理がなく、低コストで始められる

利益率が低く、人気商品は不足する場合がある

ネットの仕入れサイトを活用する

EC向け卸売サイトを通じて商品を仕入れる方法

小ロットから仕入れ可能で、始めやすい

価格競争が激しく、差別化しにくい

展示会&見本市で仕入れる

実物を見ながらメーカー・商社と直接交渉する方法

トレンドを把握でき、独自商品に出会える

会場に出向く手間・交通費がかかる

作家との直接取引を行う

ハンドメイド作家などから直接仕入れる方法

オリジナル性が高く、他店と差別化できる

安定供給が難しい場合がある

4. 営業・販売許可を取得する

ネットショップで特定の商品を販売するには、販売に必要な許可や資格を取得することが法律で義務付けられている場合があります。無許可で販売すると罰則の対象になる可能性もあるため、インターネットや行政窓口などで事前にしっかり確認しましょう。

以下は、販売に許可が必要となる代表的な商材と、必要な申請・資格の一例です。

  • 酒類を販売する場合
    • 通信販売酒類小売業免許
    • 酒類小売業免許
    • 酒類製造免許
  • 食品を販売する場合
    • 食品衛生責任者資格
    • 食品衛生法に基づく営業許可証
  • 化粧品を販売する場合
    • 化粧品製造業許可
    • 化粧品製造販売業許可
  • 中古品を販売する場合
    • 古物商許可証

 

参照:【販売業免許関係】|国税庁許認可証が必要な業種 – メルカリShopsガイド

5. ネットショップの出店方法を決める

ネットショップの出店方法を決めます。出店方法には大きく分けて「モール型」「ASP型」の2種類あります。また、海外向けのネットショップもあり、海外の消費者に向けた商品販売も可能です。それぞれの特徴・メリット・デメリットを理解して、商品や自社の方針に合うものを選ぶのがポイントです。

 

モール

ASP

海外向けのモール・ASP

概要・特徴

複数の店が集まるEC上の大型ショッピング

独自のネットショップを簡単に構築できるサービス

海外ユーザー向けに商品を販売するネットショップ。多言語・多通貨・海外配送への対応が可能

代表的なサービス

楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・ZOZOTOWN

BASE・STORES・カラーミーショップ・Shopify

モール:Amazon・eBay・天猫国際(Tmall Global)

ASP:ShopifyCafe24

メリット

集客力が高く、信頼性がある

デザインや機能を柔軟にカスタマイズ可能

市場が広く、国内にない需要を獲得できる

デメリット

カスタマイズ性が低く、価格競争に巻き込まれやすい

集客は自分で行う必要がある

言語・物流・関税・返品対応など、運用面のハードルが高い

おすすめの人

・スピーディーに集客したい方

・ネットショップの開業を楽に行いたい方

・独自性のある商品を販売する方

・ショップのデザインを自由にカスタマイズしたい方

・海外にも販路を広げたい方

・インバウンド対応商品を扱う方

モール

モール型ネットショップは、複数のブランドや店舗が、一つの大きなサイトに集まって出店する形式のオンラインプラットフォームです。出店に必要な機能などが揃っており、写真の配置などもある程度決まっているため、スムーズに販売開始できます。

モール全体に集まる多くのユーザーの流入が期待でき、初期段階から一定の集客が見込めるのが特徴です。ただし、デザインの自由度には制限があるため他店舗との差別化が難しく、競争が激しいのが難点です。

代表的なモール型ネットショップに、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・ZOZOTOWNなどがあります。

ASP

ASP型ネットショップは、クラウド上で共通のサービスを利用し、自分だけのネットショップを手軽に構築できるサービスです。バージョンアップや機能追加などが随時行われ、保守点検などが必要ありません。

テンプレートを活用して短期間で開設でき、デザインや機能も比較的自由にカスタマイズできます。モールと異なり、集客は自分で行う必要がありますが、ブランディングにこだわりたい方には最適です。

ASP型ネットショップには、初期費用や月額費用がかかるサービスと、売上が発生してから手数料がかかるサービスがあります。費用を抑えたい方は、BASEやSTORESなど、売上が発生するまでは無料で利用できるネットショップから始めてみるのもおすすめです。

▶︎あわせて読みたい:【2024年版】ネットショップ開業におすすめのサービス15選

海外向けネットショップ

海外の消費者に向けて商品を販売していきたい場合は、海外向けネットショップ(越境ECサイト)を利用するのがおすすめです。

海外向けネットショップでは、各国の言語・通貨・決済手段に対応できたり、海外の住所入力・商品発送が可能になったりと、海外向けに対応できるようになっています。

海外向けネットショップの中でも、AmazonやeBayなどのモール型と、ShopifyCafe24などのASP型があります。中国や韓国など、特定の国に対応しているネットショップもあるため、おすすめの海外向けネットショップをご覧ください。

6. ネットショップを構築する

いよいよネットショップの構築・作成作業に進みます。初心者でも始めやすいモール型やASP型を利用すれば、基本情報の入力だけでスムーズに出品・販売開始が可能です。構築時に必要な主な準備は以下の通りです。

  • ショップデザインの設計(モール型ではテンプレート利用が主流)
  • 商品情報の登録(写真・在庫・カテゴリ)
  • 魅力的な商品説明文の作成
  • 決済方法の設定
  • 送料・配送方法の設定
  • 特定商取引法に基づく表記の掲載(販売者の氏名・住所・連絡先、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、返品・キャンセルに関するポリシー など。参照:特定商取引法ガイド

 

連絡先の電話番号は、固定電話番号もしくはIP電話番号を記載します。メールアドレスも個人のものではなく、ネットショップ専用のメールアドレスがよいでしょう。

7. 決済方法を決める

次は決済方法を選定します。消費者が日頃から利用している決済方法に対応できていると、ネットショップでの購入率(コンバージョン率)が高まります。

KOMOJUの「ECサイトでの決済方法に関する購入者と運営者への実態調査」によると、「全体の50%以上の人が希望する支払い方法がなくわずらわしさを感じたことがあり、そのうち約半数が他のECサイトで購入した経験あり」との結果が出ました。

ネットショップの離脱率を下げるためにも、よく利用されている決済方法は導入できるようにしましょう。具体的には以下のような決済方法です。

 

ネットショップでよく使われている決済方法のメリット・デメリット、選ぶ際のポイントは以下をご覧ください。

▶︎あわせて読みたい:ネットショップの主な決済方法と選ぶ際のポイントを解説

8. 開業届を提出する

ネットショップの開業にあわせて、開業届を提出します。開業届とは、ビジネスを始めるにあたって税務署に届け出る資料で、個人事業主であることを公的に証明するものです。正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。

開業届の提出期限は、事業開始から1ヶ月以内です。納税地を管轄する税務署に持参するか、郵送か、e-Taxでの提出が可能です。納税地は基本的に自宅の住所を指します。

開業届を出すのは義務ではありませんが、卸売サイトに登録する際に開業届の提出が確認されることがあります。また、屋号(ショップ名)付きの銀行口座を作りたい場合は、開業届の申請時の屋号登録が必要です。確定申告で最大65万円の所得控除が可能になる「青色申告特別控除」を適用したい場合も、開業届とあわせて青色申告承認申請書を提出しなければなりません。

書類名

内容・目的

備考

個人事業の開業・廃業等届出書

税務署に対して、個人事業を開始することを届け出る書類。いわゆる開業届

税務署またはe-Taxのサイトで取得可能。開業から1ヶ月以内に提出が必要

本人確認書類

運転免許証やマイナンバーカードなど

現物を持参

青色申告承認申請書(任意)

確定申告時に、節税のため青色申告を希望する場合に必要

原則として、開業日から2ヶ月以内、あるいは青色申告しようとする年の3月15日までに提出

屋号(任意)

ネットショップ名を屋号として届け出る場合に必要

開業届に記入欄あり

9. 販売開始後、集客を実施する

ネットショップの成功には、継続的な集客施策が欠かせません。商品を用意し公開するだけでは自然と売れることはなく、複数のチャネルを戦略的に活用する必要があります。

代表的な集客方法には以下のようなものがあります。

  • SNS(Instagram・X・TikTokなど):世界観の発信やファン作りに効果的
  • ブログ・コンテンツSEO:検索流入を狙い、長期的なアクセス増に貢献
  • Web広告(Google広告・Instagram広告など):即効性のある集客手段
  • メルマガ・LINE公式アカウント:既存顧客との関係維持・再購入の促進
  • レビュー・口コミの活用:信頼性を高め、新規顧客の獲得につなげる

 

特にSNSは拡散力があり、認知を広めるための強力なツールです。ターゲット層に合った媒体を選び、定期的な情報発信を継続しましょう。

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個人ネットショップ開業にかかる費用は?

個人ネットショップ開業にかかる費用は?

小規模なネットショップの開業にかかる費用の目安をご紹介します。

ネットショップの開設には、ネットショップ構築費用や決済管理システムの手数料などがかかります。その他にも、商品の梱包資材や営業許可申請費用などが発生します。場合によっては、補助金や助成金が受けられるので、調べてみるとよいでしょう。

初期費用

 概算費用

ドメイン取得・レンタルサーバー

(ASP型の自社サイト運用時のみ必要)

取得費用:無料~1万円

更新費用:1,000〜2万円/年

モール・ASP利用時の初期費用無料〜5万円
パソコン・プリンター5万〜15万円
ソフト(会計・画像編集・セキュリティなど)無料~2万円
カメラ・撮影用機材1万〜5万円
商標登録(任意)4万〜17万円

営業許可申請

(食品など特定商品販売時に必要)

新規:9,000〜2万円

継続:6,000~1万5,000円

ランニングコスト

 概算費用
モール・ASP利用時の月額費用無料~2万5,000円/月
モール・ASP利用時の決済手数料売上の3〜10%程度
インターネット通信4,000〜6,000円/月
梱包資材5,000〜1万円/月
商品仕入れ・製造費商品・原価率・販売形態により異なる
配送費

国内:200〜1,000円/件

国外:350~4,000円/件

(サイズ・配送方法による)

在庫管理システム3,000〜1万円/月
倉庫利用料

1坪3,000~7,000円/月

 

広告宣伝費

SNS広告:2万~30万円/月

Google広告:20万~50万円/月

人件費(外注・バイト等)雇用人数や業績に応じて変動

▶︎あわせて読みたい:ネットショップ開業で必要な資金は?ショップ開設から運用にかかる費用まとめ

低コストで始められるASP型のECプラットフォーム

個人でも気軽にネットショップを始められるのが、低コストでネットショップを構築できるASP型のサービスです。代表的なプラットフォームを紹介します。

【BASE】

BASE(ベイス)は、専門知識がなくても直感的な操作で簡単にネットショップを開設できるECプラットフォームです。スタンダードプランは売上が発生すると、販売手数料3.6%+40円とサービス利用料3%がかかります。初期費用・月額費用が無料でありながら集約や販売機能の使用制限がなく、コストを抑えながら徐々に使える機能を増やしたい場合にもぴったりのサービスです。

【STORES】

STORES(ストアーズ)は、国産のECサービスです。フリープランは月額0円で、売上が発生すると決済手数料が5.5%以上かかります。POSレジを通して、実店舗とネットショップのデータを連携できるのが強みです。最短翌日の入金も可能で、資金繰りをサポートしてくれます。

【カラーミーショップ】

カラーミーショップは、コストを抑えてネットショップを始めたい方向けに「フリープラン」を提供しています。初期費用・月額費用は0円で、商品が売れたときだけ販売手数料6.6%+30円が発生します。ショップデザインもテンプレートで簡単に設定でき、商品情報や顧客情報の一括登録、SNSとの連携など基本機能も揃っています。

【メルカリShops】

メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」上で開設できる公式ショップです。通常のメルカリと同じプラットフォームで商品を販売できるため、高い集客力が魅力です。初期費用・月額費用は無料で、販売手数料は一律10%です。在庫管理や発送もメルカリ仕様のため、メルカリを使い慣れている人におすすめです。

【Shopify】

Shopify(ショッピファイ)は、世界175カ国以上で利用されているグローバルなECプラットフォームで、多言語・多通貨対応や豊富なアプリ連携ができます。一番手軽にできるのはStarterプランで、月額費用750円です。InstagramやTikTokなどSNS上の他、SMSやメールでも販売ができます。将来的に越境ECや大規模な展開を目指している人に向いています。

【Wix】

Wix(ウィックス)は、ドラッグ&ドロップで簡単にウェブサイトを作成できるツールで、ネットショップも作成することができます。月額1,300円のパーソナルプランは最も小規模なプランでありながら、日本語でのカスタマーサポートもついていて安心です。豊富なテンプレートや直感的な操作性など、ウェブサイトの構築機能を活かしたツールが魅力です。

個人でネットショップを開業するメリット

個人でネットショップを開業するメリット

個人でネットショップを始める魅力は、少ない資金でも気軽にスタートでき、自分のペースで運営できることにあります。実店舗を持たずに全国・全世界のユーザーへ商品を届けられることも大きな利点です。ここでは、個人でネットショップを開業することで得られる主なメリットをご紹介します。

場所、時間に縛られず販売できる

ネットショップはインターネット上で24時間稼働するため、時間や場所にとらわれずに商品を販売できます。自宅で作業しながら、深夜や休日にも注文を受けることが可能です。副業や子育て中のスキマ時間を活用したい方にもぴったりです。

意思決定が迅速

個人運営のネットショップでは、商品の仕入れや価格設定、販売方法などの意思決定をすべて自分で行えるため、スピーディーな対応が可能です。状況に応じて即座に方針を変えられる柔軟さは、大手企業にはない強みです。

運営方針を自分で決められる

ショップのデザインやコンセプト、販売戦略まで、自分の好みや理想に合わせて自由に設計できます。ブランドの世界観や販売スタイルにこだわりたい人にとっては、大きなやりがいとなるでしょう。

人件費を支払う必要がない

自分ひとりでショップを運営する場合、人件費はかかりません。業務を効率化すれば、コストを抑えつつ利益を確保でき、収益性の高いビジネス運営も目指せます。

個人でネットショップを開業するデメリット

個人でネットショップを始めることには多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。ここでは、開業前に知っておきたい代表的な課題について解説します。

業務負担が集中する

ネットショップでは、商品選定から在庫管理、受注・発送、問い合わせ対応まで、日々の業務が多岐にわたります。個人運営ではそれらをすべて一人でこなす必要があるため、作業が煩雑になりがちです。繁忙期には対応が追いつかず、運営の継続に負担を感じることもあります。計画性やスキル、時間の確保が求められます。

幅広いノウハウが必要

ネットショップを成功させるには、ただ商品を並べるだけでは不十分です。売上を伸ばすためには、マーケティング・SEO・SNS運用・顧客対応・分析など、幅広い知識とスキルが求められます。特に集客やブランディングに苦戦する人も多く、継続的な学びと改善が必要です。

ネットショップ運用を成功させるためのポイント

ネットショップ運用を成功させるためのポイント

ネットショップは開業して終わりではなく、継続的に運用し成果を出すための工夫が重要です。商品力だけでなく、在庫や費用の管理、集客戦略、顧客対応など多角的な視点が求められます。ここでは、個人でも無理なく実践できる運営のコツを紹介します。

在庫管理を効率化し抱え込まない

在庫を過剰に持つと、保管コストや売れ残りリスクが増加します。流行りの商品の場合は大量に用意しがちですが、ブームが過ぎると不要になった商品の分が損失になる可能性もあります。必要な分だけを仕入れる、在庫管理システムを導入する、ドロップシッピングを活用するなど、無理のない在庫運用を心がけましょう。

固定費を抑える

収益を圧迫するのがサービス利用料や人件費などの固定費です。ネットショップは実店舗と比べて低コストで始められる点が魅力ですが、使用するプラットフォームの月額費などが継続的に発生します。開業時は必要最小限のコストで効率的に運営することが成功に近づきます。

オンラインで集客をする

ネットショップでは「見てもらうこと」が売上の第一歩です。SNSや検索エンジン対策(SEO)、広告運用など、オンラインでの集客手段を上手に活用しましょう。ターゲットに合ったチャネルを選び、定期的な情報発信でファンの獲得を目指します。

顧客とのコミュニケーションをとる

購入後のフォローや問い合わせ対応など、顧客との丁寧なやりとりはリピーターづくりの鍵です。また、メルマガやLINEなどで定期的に情報提供を行うことで信頼関係を築き、継続的な売上につなげます。小規模運営だからこそ、温かみのある対応が強みになります。

個人でネットショップ開業での注意点

ネットショップを個人で開業する際には、法的ルールや運営上の基本ルールを事前に把握しておくことが大切です。特に「特定商取引法(特商法)」の遵守や正確な連絡先の記載などは、トラブル防止や信頼性の確保に直結します。ここでは、ネットショップ運営で必ず押さえておきたい注意点を解説します。

特定商取引法(特商法)を守る

ネットショップ運営では、特定商取引法のルールを守ることが必須です。この法律は、ネット通販などにおいて購入者を保護し、悪質な販売トラブルを防止するために定められています。

ショップの販売ページには、「特定商取引法に基づく表記」として、以下の情報を明記する必要があります。

  • 販売者の氏名・住所・連絡先
  • 商品代金の支払時期と方法
  • 商品の引き渡し時期
  • 返品・キャンセルに関するポリシー など

 

参照:特定商取引法ガイド

また、定期購入やサブスクリプション形式で商品を販売する場合は、継続課金であることを明記し、金額・契約期間・解約方法などの販売条件を詳細に記載する必要があります。不備があると消費者庁から指導が入るケースもあるため、十分に注意しましょう。

連絡先を正確に記載する

ネットショップの信頼性を高めるためには、連絡先の情報を正確かつ見やすく表示することが重要です。これは特商法の要件でもあり、購入者からの問い合わせや、取引先とのやりとりにも必要となります。

電話番号は、固定電話番号もしくはIP電話番号を記載します。メールアドレスは、個人のプライベート用アドレスではなく、ネットショップ専用のメールアドレスがよいでしょう。ネットショップのドメインとあわせて有料で取得するか、無料で作成できるメールアドレスを使用してください。

確定申告の提出する

個人事業主としてネットショップでの販売を行うケースでも、売上を事業所得として管理し、確定申告を行う必要があります。また、ネットショップ運営が副業であっても年間利益が20万円を超えると確定申告が必要です。

確定申告には主に「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

青色申告を選ぶと、最大65万円の特別控除を受けることができ、税負担を軽減できます。また、経費の計上範囲が広がり、事業に必要な支出を多く経費として認めてもらえます。例えば、自宅の一部を事務所として使用している場合、家賃や光熱費も経費にできます。さらに、家族を従業員として雇う場合、その給与を経費として計上できるのも大きなメリットです。青色申告には記帳が必要ですが、その分得られる税制上のメリットは大きく、赤字が出た場合には翌年以降に繰り越して節税することも可能です。

一方、白色申告は、青色申告ほど厳格な記帳を要求されず、簡便に申告できる方法ですが、控除額は少なく、経費の計上範囲も限られます。初めての確定申告で手軽に始めたい方には向いていますが、節税効果は青色申告に比べて少なくなります。

ネットショップ開業の成功事例

ShopifyなどのECプラットフォームを活用し、ネットショップの開業に成功しているブランドの事例をご紹介します。

成功事例1. Allbirds(シューズブランド)

Allbirds

画像引用:Allbirds

Allbirdsは、環境にやさしい素材を使ったシューズブランドです。サービス開始当初からASP型の構築プラットフォーム「Shopify」を使ってネットショップを開設し、日本を含めて40ヶ国以上で運営しています。

Allbirdsは、実店舗でもShopify POS(販売管理システム)を活用し、オンラインショップと実店舗の顧客データを一元管理しています。これにより、顧客が商品を実店舗で試して購入を決めると、オンラインショップから発送されるという仕組みが可能になりました。Shopifyの操作しやすいインターフェースが、スムーズな買い物体験を後押ししています。

参考:「いつでもどこからでもスムーズなお買い物を」Allbirdsの顧客体験を実現するShopify Plus(Shopify)

成功事例2. Minimal(お菓子ブランド)

Minimal

画像引用:Minimal

Minimalは、素材や製法にこだわったクラフトチョコレートを展開する日本発のブランドです。実店舗だけでなく、Shopifyを活用してネットショップ運営も行い、全国の顧客に商品を届けています。

オンラインでも店舗と同じようにブランドの世界観を丁寧に表現しています。また、レビュー機能や再入荷通知、メールマーケティングなどの活用により、満足度の高い購入体験を実現しているのも特徴です。

決済手段は、決済代行サービス「KOMOJU」を導入し、PayPay、メルペイ、auPAY、後払い決済のペイディなど、顧客が選択できるよう幅広い支払い方法を用意しました。入金サイクルが早いことも、ベンチャー企業にとって大きなメリットとなっています。

参考:KOMOJUは入金サイクルが他社と比較しても早いので、ベンチャーのキャッシュフローという観点でとても助かっています。(KOMOJU)

成功事例3. SKINGARDEN(コスメブランド)

SKINGARDEN

画像引用:SKINGARDEN

SKINGARDENは、韓国の人気コスメを扱うオンラインショップです。ASP型構築プラットフォーム「Cafe24」を活用してネットショップを運営しています。ターゲットは10代から50代と幅広く、ドクターズコスメをはじめとした話題の商品を素早く取り入れ、多くの支持を得ています。

Cafe24を選んだ理由は、顧客の購買判断になる材料が充実していた点です。商品の成分や使用方法、使用前後の写真、レビューなどが掲載でき、実店舗で実物を見なくても商品をリアルに感じられる工夫がされています。

また、商品モニターを募集するなど、顧客参加型のイベントを定期開催しており、ブランドへの愛着を深める仕組みを構築しているのも特徴です。リアルとオンラインを融合し、独自のK-BEAUTY体験を提供しています。

参考:様々なビューティ情報を発信し、話題のコスメが揃う「SKINGARDEN」(Cafe24)

まとめ|必要な機能やかかる費用を押さえ、ネットショップを開業しよう

今回は個人向けにネットショップ開業の手順や開業にかかる費用、成功のポイント、注意点などをご紹介しました。ネットショップ開業には、ネットショップそのものの構築の他、開業届の申請や営業許可の取得などの事務手続きもあります。時間的に余裕を持ったうえで、進めていきましょう。

ネットショップを開業するときにポイントになるのが、消費者が日頃から利用している決済手段に幅広く対応することです。決済方法が選べないことでサイトを離脱する可能性が高まるため、事業者としては主要な決済方法には対応しておきたいものです。

コンビニ決済やスマホ決済、キャリア決済など、幅広いオンライン決済方法に対応しているKOMOJUは、初期費用・月額費用が完全無料で利用できます。世界各国の決済サービスにも対応しています。ネットショップ構築の際は、ぜひ導入をご検討ください。

この記事はKOMOJUが提供しています。
KOMOJU(コモジュ)は個人から世界的大企業まで様々な事業者が利用している日本の決済プラットフォームです。

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